2021.08.21

CARS

発売まで半年切った! 新型フェアレディZの市販版が姿を現す

2020年9月にプロトタイプが公開された7代目日産フェアレディZ。その市販版がいよいよ発表のときを迎えた。今回はアメリカ仕様である日産Zがニューヨークで披露され、その模様がオンラインで中継された。

advertisement


スタリングはほぼプロトタイプのまま

初代のS30型を中心に歴代モデルの要素を盛り込んだ新型Zのスタリングは、「プロトタイプで95%完成している」と言った日産のコメントどおり、昨秋公開されたプロトタイプのデザインを踏襲したものだ。





歴代Zのイメージを散りばめる

ロング・ノーズ、その上端がフロント・フェンダーよりやや低いテール・エンド、なだらかに下がるルーフ・ライン、後端で跳ね上がるサイド・ウインドウの形状は初代から受け継がれたもの。ヘッドライトも半円のLEDを上下に重ねて初代や2代目(S130型)の丸型ライトを再現している。それに対してテールライトは4代目(Z32型)をイメージしたデザインの3DシグネチャーLEDとした。

ボディ・サイズは全長×全幅×全高=4379×1844×1316mm(インチ表示からの換算値)で、先代のZ34型比で全長が130mmほど延びた以外ほぼ同等。ホイールベースは先代と同じ2550mm。

インテリアは、12.3インチ画面のヴァーチャル表示メーターに加え、ダッシュボード上には初代および2代目を彷彿させる過給圧、ターボ・スピード、電圧の3連メーターも備えることで、視認性の向上だけでなくレトロ感を両立させている。内装色はブラック、レッド、ブルーの3色を用意する。









405psの3リッターV6ツインターボでMTも選べる

長いフロント・フードの下には、スカイラインと同形式のVR30DDTT型3.0リッターV6ツインターボを搭載。出力はスカイラインの高出力版である「400R」と同値の最高出力405ps、最大トルク475Nm。発生回転は最大トルクの5600rpmのみ公表されている。グレードは標準仕様の「スポーツ」と、上位機種の「パフォーマンス」の2タイプが設定されるが、エンジン・スペックは共通。スカイラインに積まれている300ps程度に出力を抑えた仕様の登場もウワサされていたが、現状では低出力版の設定はない。

変速機は、新設計のシンクロや強化版のクラッチなどを採用した6段MTと、新開発の9段ATを設定。全AT車とパフォーマンス・グレードのMT車には日産の後輪駆動車ではじめてローンチコントロール・システムを導入した。

フロントのアルミ製ダブルウィッシュボーン式サスペンションのジオメトリー変更により直進安定性を向上させたと説明されていることから、シャシーは先代のアップデート版だと思われる。ダンパーは新設計の大径モノチューブ・タイプを装着。減衰力を現行比約20%低減し、凹凸通過時のショックを抑えるとともに、路面追従性改善も図られた。また、ラックアシスト・タイプの電動パワーステアリングや高剛性ボディの採用などにより、コーナリング性能を最大13%高めたという。また、パフォーマンスにはリア・スポイラーを装備。GT-Rのノウハウを活かしたフロント・スポイラーと合わせて、空力性能を向上させている。タイヤ・サイズはスポーツが前後245/45R18、パフォーマンスは前255/40R19、後275/35R19という異なるサイズを履く。





日本仕様はどうなるか?

また、240台限定販売の特別仕様車「プロトスペック」を設定。これは、Zロゴ入りのブレーキ・キャリパーや内装の各部を黄色で彩り、ブロンズ色のホイールを装着するなど、内外装をプロトタイプに近づけた仕様だ。

アメリカでの発売は2022年春とアナウンスされた。エンジンやグレードなど日本仕様については未発表だが、日本市場向けのフェアレディZはアメリカよりひと足早く、2021年冬の発売が予定されている。







文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)


無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

タグ:

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement