2021.10.15

CARS

純粋なエンジン車の終わりが迫る今だから選ぶ! 自動車ジャーナリストの大谷達也の第1位はマクラーレン720S【エンジン・ホット100ニューカー・ランキングス2021】

クルマ好きはどんなクルマを欲しているのか? コロナ禍の今「エンジン・ホット100」選考委員が身銭を切っても欲しいのはこのクルマ! 雑誌『エンジン』の名物企画、「エンジン・ホット100ニュー・カー・ランキングス」の43名の選考委員それぞれが、2021年の今買いたい20台を挙げた。自動車ジャーナリストの大谷達也さんの「マイ・ホット20」のテーマは真剣勝負。その第1位に輝いたのはマクラーレン720Sだ!!

真剣勝負のクルマ選び


正直、私は電気自動車も燃料電池車もハイブリッドも全然きらいじゃないから未来への不安も何もないけれど、純粋なエンジン車の終わりが迫っていることはヒシヒシと感じますよね。だから、いまこのタイミングでのクルマ選びは絶対に外したくない。いわば「真剣勝負のクルマ選び」。それが今回の選考基準です。

1位 マクラーレン720S(スパイダー含む)



もうデビューしてまる4年。なのに、まったく色あせないスーパー・スポーツカーなんて滅多にありません。その真髄はドライバビリティのために一切の妥協を排し、理想を追求し続けたその開発姿勢にあります。ああ、本当に欲しい!

2位 アウディA6 /S6セダン&アバント



私にとってスーパー・スポーツカーの理想像がマクラーレン720Sであるなら、セダンの理想像にもっとも近いのはアウディA6。快適性とスポーティな走りの絶妙なバランスはまさに私好み。クールなスタイリングにも惹かれます。

3位 アルピーヌA110(S含む)



軽量であることがスポーツカーにとって最大の武器となることを示した好例のひとつ。私にとって現実的な価格帯で登場したことにも拍手喝采を贈りたい。振り回せる操縦性と日常遣いできる快適性を両立した足回りの設定にも感服。

4位 ホンダe



EVか否かではなく、心地よさを最優先したコンパクト・カーというコンセプトが文句なしに素晴らしい。各所から感じられる上質さも感動的。

5位 ベントレー・フライングスパー(V8、W12含む)



「豪華さ」と「派手さ」の違いを見事に表現したセンスのよさに脱帽。快適性最優先のサルーンでハンドリングにもこだわった点がお見事。

6位 フェラーリ812(GTS含む)

「エモーショナル」という言葉がずいぶん安っぽく使われるようになりましたが、これほど心に響くエンジンを私はほかに知りません。傑作。

7位 ランボルギーニ・ウラカン(STO/EVO/RWD/スパイダー含む)

ウェッジ・シェイプをしたホンモノのスーパー・スポーツカーを思いのままに振り回す夢をかなえてくれた。V10の冴えも魅力のひとつ。

8位 ポルシェ911GT3

ドライバーとクルマで構成されるネットワークの速さにかけては最右翼の存在。まるで自分がクルマの一部になったような操縦感を味わえる。

9位 アストン・マーティンDBX

ボディをガッチリと作れば、SUVでもクルマとの一体感が味わえることを示した初めてのモデル。マット・ベッカーは、やっぱりスゴイ!

10位 BMWアルピナD3S/B3(リムジン、ツーリング)

どこにも遊びがないのに、ハーシュネスが皆無なシャシー。ハンドリングの正確さはもちろん完璧。アルピナのすごさを思い知らされる1台。

11位 ルノー・メガーヌ(RS含む)

R.S.に限っていえば快適性と操縦性のバランスはよくできたスーパー・スポーツカー並み。マイナーチェンジで「生っぽさ」が出た点も嬉しい。

12位 フォルクスワーゲン・パサート(ヴァリアント、オールトラック含む)

静かで乗り心地がよくて高速性能も文句なしというファミリーカーのお手本のような存在。いまやVWの代表作はゴルフではなくこちらかも。

13位 ランドローバー・ディフェンダー

イギリス人のデザイン・センスのよさが炸裂した1台。オンロードでの快適性やハンドリングのよさは目を見張るほど。お手頃な価格にも注目。

14位 メルセデス・ベンツSクラス・セダン

「お先に未来へ行ってますんで」高級車の覇権を争うライバルたちにそう言い残して、次世代のラグジュアリーを提案。なるほど快適です。

15位 BMW7シリーズ

高級車としてはやや古典的な表現だけれど、その完成された世界観はさすが。50:50によるハンドリングの奥深さもBMWならでは。

16位 フィアット・パンダ

現代の評価軸で計ったら不合格だらけ。でも、この古典的で「生っぽい」感覚が郷愁を呼び覚ます。「不便は楽しい」と思える人にオススメ。

17位 アウディR8クーペ&スパイダー

クールなアウディが作ったエモーショナルなスーパー・スポーツカー。初代よりもダイナミック性が向上。ただし快適性はウラカンを上回る。

18位 マクラーレンGT

ロング・ツーリングが得意なマクラーレンの特質をさらに強化。ワインディングでの走りはさすがのひと言。エレガントな姿態も魅力的。

19位 ジャガーXF(スポーツブレイク含む)

スポーツブレイクの洗練された美しさに胸を打たれる。動的質感は大幅に進化。もうすぐエンジンをやめちゃうなんて、もったいなさ過ぎる。

20位 プジョー208(e-208含む)

ネコ足は魅力的でも、それ以外の部分には弱点も少なくなかったプジョー。でも、208でその汚名を返上。この質感でこの価格は驚異的!

文=大谷達也(モータージャーナリスト)



(ENGINE2021年9・10月号)

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