2021.10.29

CARS

身銭を切ってでも欲しいクルマのマイ・ベスト20 自動車ジャーナリストの嶋田智之が選んだ1位は?

コロナ禍の今、「エンジン・ホット100」選考委員が身銭を切っても欲しいのはこのクルマ! 雑誌『エンジン』の名物企画、「エンジン・ホット100ニュー・カー・ランキングス」の43名の選考委員それぞれが、2021年の今だからこそ買いたい20台を挙げた。自動車ジャーナリストの嶋田智之さんの決め手は「楽しい」こと。そんな嶋田さんのホット20の第1位は、小さいけどまさにホットなアバルト595だ!!

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突き詰めていくと、結局、楽しいか否かがポイント!


今も仕事以外の外出は極力していない。人と会わなきゃ成せない類の業務も多い身の上。感染せず、させずに注意深くあるべきだと思うから。でもクルマを走らせたいときだってある。だからチョイスは“5分で気分を満たせる?”、“夜中にひとりロングを走るのに向いてる?”のどちらかだ。結局“楽しい?”なんだけど。

1位 アバルト595



小さい車体に弾けるサウンド。打てば響く加速と見た目じゃ判らぬ曲がりっぷり。実は手の内にちょうどよく収まるのに“凄いモノ”感たっぷりだから、その辺を転がすだけで楽しいし気持ちいい。コンビニまでの3分でも心躍らされる。

2位 アルピーヌA110(S含む)



その気で使い切ろうとすればまっすぐも曲がるのもかなりの俊足なのに、その気にならなきゃジェントルで快適。常にドライバーの気分に寄り添ってくれるスポーツカー。真夜中にいろんなステージを走り回っていたいナンバーワン。

3位 アルファロメオ・ジュリア



ステアリングをひと切りしたときの素早い身のこなしと絶妙なバランス感。コーナーひとつ、交差点ひとつで味わえるキレのよさ。姿を見ただけで退屈から解き放たれる、匂うような官能性も。この非日常感こそアルファ最大の強み。

4位 ケータハム・セブン(1600、スーパースプリント、160、480すべて含む)



“走る”以外はまったくの役立たずなのに“走る”については超人級。ダイレクトな操縦感覚とピュアなスピード“感”に、秒でやられる気分。

5位 モーガン・プラス・シックス



中身は“今”のクルマだけど、走る感覚には濃厚な古典がたっぷり。しかも踏めば結構な獰猛。簡単にはいうことをきいてくれないのがいい。

6位 ロータス・エリーゼ・スポーツ220 I(I 240ファイナル・エディション含む)

意のままに身を翻して狙ったラインをピタリとトレースする抜群のハンドリング。それさえあれば満足。たとえ加速がスーパースポーツ級でも。

7位 マツダ・ロードスター

前後に左右にと滑らかに自然に姿勢を変えてくれる、その動きの気持ちよさ。アンダーパワーなのにブン回さずとも楽しさ満点の稀有な存在。

8位 フィアット500(500C含む)

目が合った瞬間につられて笑っちゃう陽気なキャラ。望外に軽快な足さばき。一緒に走ってると、ほわっと幸せな気分になってくる。いいヤツ。

9位 プジョー 208(e-208含む)

しなやかに粘ってスルッと曲がる。速くもないのに何だか楽しい。快適。伝統的フレンチハッチの魅力満点。思わずロングを走りたくなる。

10位 シトロエンC3

このクラスでは世界最強といえる乗り心地のよさ。意外や懐深い曲がりっぷりと骨太な力強さ。どこまでも走れそうな小さなグランツーリスモ。

11位 フィアット・パンダ

粘っこいエンジンに粘っこいシャシー。だけど伝わってくるのは軽やかな気持ちよさ。単なる実用車なのに妙に楽しい。イタリアおそるべし。

12位 トヨタGRヤリス

小さくて硬い車体に272psと6MTと4WD。見た目のインパクト以上に刺激的なテイスト。競技車両を普段使いできちゃうような感覚が楽しい。

13位 ジープ・ラングラー

きついオフロード・コースを走ると強く実感できる“どこにでも行ける”感。意外や乗り心地もいいからロングも楽。目指せ、初めての風景。

14位 スズキ・ジムニー(シエラ含む)

走破性は驚くほど高いのに車体が嬉しくなるほど小さいのが最大の強み。野山をためらわずに走れちゃうカジュアルさがいい。コスパも最高。

15位 ルノー・トゥインゴ

あり得ないほどの小回りの利きっぷりと、スレンダーな車体。いつでもどこでもスイスイいけちゃう痛快さは大きな武器。日常の中の快。

16位 ホンダe

カジュアルなシティと強力なシティ・ターボ2のキャラを1台にまとめたような楽しいEVって古い? でも初めてEV欲しい、と思った。

17位 ポルシェ718ボクスター(T、S含む)

“素”モデルのランシューズのように軽やかなフィールとオープンエアの組み合わせこそシリーズ最強。ショートもロングも素直に愉しい。

18位 BMW M2

かのE30型M2に近いサイズ感と過剰すぎないパフォーマンス。普段は実用車、ときには自在な峠の戦闘機。滋養強壮剤にもなってくれそう。

19位 マツダCX-30

便利で日常使いにいい小さなSUVで最もスタイリッシュ。独車並みの高品質もいい。最大の○はタッチのいい6MTがあること。マツダらしい。

20位 アストン・マーティン DB11(ヴォランテ含む)

超高額車は避けるつもりが、どうしても惹かれてしまう芳醇なV12ユニット。5分といわず、始動するだけで瞬時に気分転換が完了できるほど。

文=嶋田智之(自動車ライター)



(ENGINE2021年9・10月号)

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