2021.11.14

CARS

身銭を切ってでも欲しいクルマ! モータージャーナリストの清水和夫のマイ・ベスト20を発表!!

コロナ禍の今、「エンジン・ホット100」選考委員が身銭を切っても欲しいのはこのクルマ! 雑誌『エンジン』の名物企画、「エンジン・ホット100ニュー・カー・ランキングス」の43名の選考委員それぞれが、2021年の今だからこそ買いたいと考える20台を挙げた。モータージャーナリストの清水和夫さんがブランドの技術力に注目して選んだマイ・ホット20の第1位は、第8世代へと劇的な進化を遂げたシボレー・コルベットだ。

そのブランドに独自性はあるのか? 重視するのはそこだ!


重視するのはそのブランドの技術の独自性だ。その良き例がスープラ。BMWをベースに開発されるものの、GRの独自性がまだ発揮されていない。まだできたてのブランドなのでしょうがないかもしれないが。一方アルピナはBMWベースでもアルピナ独自の乗り味が備わっている。クルマ好きはそこを本能で見抜くのだ。

1位 シボレー・コルベット(C8)



パフォーマンス的にはメチャクチャ速いというわけではないが、乗り味がとても洗練されていることに驚いた。獰猛なアメリカン・スポーツカーという汚名は返上だ。またコスパが優れているので、その理由を知りたいと思った。

2位 ランドローバー・レンジローバー・スポーツ



ジャガーランドが作るストレート6のガソリン・エンジンは、惚れ惚れするほど気持ちがいい。まるでBMWが設計したのか、と思ってしまう。実際に、大きなSUVでもパワーとトルクは十分で、しかもエンジンの吹け上がりと音が官能的。

3位 BMW アルピナD3S/B3(リムジン、ツーリング)



ちょっと人と違うクルマを選びたいなら、アルピナ・ブランドがお勧めだ。ベースがBMWなので、楽しいクルマであることに疑いはない。そこにアルピナのエッセンスが混ざると、落ち着いた大人が味わえるBMW風味となるから不思議だ。

4位 アウディA8



孤高の存在の高級車。アルミ・ボディと四輪駆動の先駆者的な存在。スタイリングは派手さはないが飽きがこない。社用にも個人用にも最適。

5位 ポルシェ911 ターボ・クーペ(S、カブリオレ含む)



なんと言っても911ターボはノーマルの911とは異なる。エンジンも車体も、すべてが一味違うのだ。燃費だって飛ばさなければ悪くない。

6位 マクラーレン720S(スパイダー含む)



最近、F1も調子よくなってきた。マクラーレンは独自でエンジン技術は保有していないが、シャシー技術では、他を圧倒する高さがある。

7位 メルセデス・ベンツGLB(AMG GLB35含む)



あまり大きくないボディだが、3列シートにディーゼル、さらに四駆が揃うと、次期車の候補としてチェックしたい。運転支援の完成度も高い。

8位 ミニ(コンバーチブル、JCW含む)



ミニの中でもJCWはスポーツカー以上に俊敏に走る。私はGRヤリスの最大のライバルだと思っている。ステアリングの締まり具合は最高だ。

9位 メルセデス・ベンツS クラス・セダン



運転支援の完成度の高さと極上の乗り心地に驚いた。メルセデスにとってSクラス以上のクルマは存在しない。ディーゼルも魅力的だ。

10位 アルピーヌA110(S含む)



30年前のホンダNSXの開発コンセプトに似ているが、ルノーが本気を出すと、こんな楽しいスポーツカーが作れる。ライバルはボクスターか?

11位 キャデラックCT5

日本では地味な存在だけど、キャデラックCT5の走りはドイツ車と英国車の良い部分を持っている。だから、ドイツ車に飽きたらおすすめだ。

12位 アバルト595

やんちゃなアバルトDNAとコンパクトな500のボディの組み合わせは、ホットハッチの名に恥じない。

13位 ベントレー・ベンテイガ

アウディ製V8ターボが乗るベンテイガはかなり欲しいSUVの一台だ。レンジローバーに+500万円で買えるなら、一考してみたいと思った。

14位 ホンダ・レジェンド

世界初レベル3でお祝い!と思ったらいきなり生産終了を発表。自動運転もいいが、NAエンジン、DCT +モーター四駆と走る武器は揃っている。

15位 スバルWRX

スバルは四駆技術の経験が豊富だが、長年培ってきたWRXのハイスピード性能は、R32GT-Rの生まれ変わりかとも思う。もっとも濃いスバル車だ。

16位 BMW M3/M4

BMWのホットモデルの代表選手は、なんと言ってもM3だ。クーペ版のM4もある。直6エンジンの咆哮はライバルも気にせずにはいられない。

17位 DS3クロスバック(eテンス含む)

EVありディーゼルありとパワープラントの品揃えは豊富だが、どれも乗り心地とハンドリングは同じDNAを持つと感じさせるのはさすがだ。

18位 フェラーリ812(GTS含む)

徹頭徹尾、どのモデルでも熱い血が通うフェラーリは、いつか持ちたいクルマだ。中でも812は、もっとも欲しい私のベスト・フェラーリ。

19位 レクサスIS

ホイールの留め方をナット式から欧州では常識のボルト式に変更し、タイヤとシャシーの性能が大幅にアップ。乗り心地も良くなっていた。

20位 アルファロメオ・ジュリア

FR=上級と思っている人は考えを変えるべきだが、ま、最後のFRプラットフォームとして歓迎したい。走りは火傷しそうなくらいホットだ。

文=清水和夫(国際自動車ジャーナリスト・神奈川工科大学自動車工学部客員教授)



(ENGINE2021年9・10月号)

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