2021.10.23

CARS

フェラーリの電動化がさらに加速 SF90に続く新しいPHEV、296GTB日本上陸

V6プラグイン・ハイブリッド(PHEV)を搭載したフェラーリの次世代を担うミドシップのニューモデル、296GTBがついに日本で発表された。10月末以降、全国の正規ディーラーでの展示も順次開催される予定だ。

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新開発のV6ツインターボ+モーター

新たなモデルレンジとして設定された296GTBは、新開発した比出力221ps/リッターの2992ccV6ツインターボにモーターを加えたフェラーリ初の後輪駆動タイプのPHEV。V6エンジンのバンク角は120度、ターボチャージャーをはじめとする排気系を左右バンク間に配置するホットVレイアウトを採用している。ちなみに、120度のバンク角、ホットVレイアウトは市販フェラーリとしては初めての採用となる。





F8トリブートを凌駕する830psを発生

低重心化にも寄与するこの新設計ユニットは最高出力663psを発生。8500rpmという最高許容回転数を誇るターボ・エンジンとは思えない高回転型で、甲高いサウンドを発するそれを開発陣は「ピッコロ(小さいのイタリア語)V12」と呼んだという。このエンジン音をコクピットにいても堪能できるよう、キャビンへとサウンドを導くホットチューブは全面的に再設計された。

このV6とデュアルクラッチ式8段自動MTとの間には、167ps/315Nmの電気モーターを配置。コンパクトな設計にすることで、全長4565mm、ホイールベース2600mmの比較的短いボディ・サイズを実現した。システム総合出力は830ps/740Nmに達する。



最高速度は330km/h、さらに電動走行も可

乾燥重量1470kgで、馬力荷重比は1.77kg/ps。加速性能は0-100km/hが2.9秒、0-200km/hが7.3秒で、最高速度は330km/hを謳う。いっぽうで、7.45kWhの駆動用バッテリーにより、25kmのEV走行も可能。モーターのみでの最高速度は135km/hだ。プラグインによる充電とエネルギー回生を組み合わせることで、静かにガレージを出発し、全開で走り回ってきたあと、音もなく帰宅する、といった使い方ができる。

サーキットでの走行などさらなる高性能を求めるユーザーには、「アセット・フィオラノ・パッケージ」が用意される。サーキット志向のダンパーや、ダウンフォースを10kg増加するフロント・バンパーの付加パーツが装着され、軽量なレキサン製リア・ウインドウやカーボン製パーツなどにより12kgの重量削減を達成する。さらに、より軽量に仕上げたリア・ウインドウを追加すれば、さらに3kg軽量化される。

標準仕様の本体価格は3678万円。アセット・フィオラノ・パッケージは未定となっている。





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文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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