2021.11.13

CARS

SUVの絶対王者! レンジローバー&レンジローバー・スポーツの変わらない唯一無二の価値

英国車の中でも、世界的に販売絶好調と伝えられるのがレンジローバー・シリーズ。その魅力の源泉を、自らもオーナーであるジャーナリストの島下泰久氏が最新モデルに試乗しながら考察した。

SUVが流行るずっと前から王者だったレンジローバー


SUVなんて言葉が使われるよりずっと前から、カントリージェントルマンのライフスタイルを想起させ、憧憬を掻き立てる存在であり続けてきたレンジローバーが、英国車を語る上で、もっとも重要なブランドのひとつであることは言うまでもないだろう。このブランドは昨年、50周年を迎えたところだが、セールスを見ると今はまさに絶頂期と言える。

試乗車はレンジローバー誕生50周年を記念した特別仕様車の“フィフティ”。


そのラインナップはイヴォーク、ヴェラールと拡大してきているが、ブランドの中軸といえばやはりレンジローバー、そして基本骨格を共有するレンジローバー・スポーツだろう。今回はその2台の最新型、レンジローバー・フィフティP525と、レンジローバー・スポーツSVRカーボンエディションを試してみた。

ちなみに今回、テイスティング役を仰せつかった私は今2017年式、つまり現行前期型のレンジローバー・スポーツHSEダイナミック・ディーゼルを愛用している。長く乗るつもりで昨年初頭に思い切って購入したのだが、誤算は気に入り過ぎて想定以上に走行距離が伸びていて、10万kmなんて瞬く間に届いてしまいそうな勢いだというくらいで、つまり大満足で乗っているところだ。

洗練されたデザイン、寛げる空間、そしてオールアルミ・ボディとエアサスペンションがもたらすゆったりとした乗り味など、気に入っている部分を個別に挙げていけばキリが無い。しかしながら、それらを引っくるめて言うならば、レンジローバーはとにかく、そのタッチが良い。

こちらは2021年モデルの限定グレードとしてレンジローバー・スポーツに登場したSVR カーボンエディション。


当然、動力性能は申し分無いものを持っているのだが、このクルマに乗っていると不思議と飛ばそうという気にならない。速いクルマが迫ってきた時にも「どうぞお先に」と譲ってあげたくなる。走らせていると自然と、そんな風に余裕に満ちた、おおらかな気持ちになっているのだ。

それはレンジローバーの伝統である穏やかなステアリング・フィールやアクセル・レスポンス、更にはコマンド・ポジションと呼ばれる高い着座位置がもたらす広い視界のおかげだろうか。落ち着いた内外装の仕立てもあるのかもしれないが、つまりそれが英国車のタッチというものなのかなと思っている。

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