2021.11.06

CARS

俳優の國村隼さんを刺激してやまないクルマたちとは? エンジンが大好き!

クルマ好きのゲストを迎え、「これまでに出会ったクルマの中で、人生を変えるような衝撃をもたらしてくれた1台」を聞くシリーズ。今回は、俳優の國村隼さんの「わが人生のクルマのクルマ」をお届けします。映画やドラマでは深みのある演技が印象的な國村さんだが、実は超がつくほどのクルマ好きで、エンスージアストでもある。写真のアルピーヌは、國村さんのたっての希望で用意した。アルピーヌを前にした國村さんの嬉しそうなことといったらそれはもう……。

國村さんをクルマ好きにした1台とは?

小学生のときの愛読書が『モーターマガジン』だったというほど、クルマ好きの俳優、國村隼さん。

愛車遍歴には本誌がおおきく関わっていたのでした。

俳優、國村隼さん。この人を見たことがない人はいないのではないだろうか?

写真を見れば「ああ! あの人ね」と誰もが思う。人によって刑事だったり、ヤクザだったり、町工場の社長だったり、時代劇の老中だったりといろいろ頭に浮かべる姿が違うのは、それほど多くの役柄を演じてきたからだ。どんな役にも共通するのは、黙して語るというか、背中で役柄の人生を感じさせるような説得力のある演技だと思う。

ところが、この日は黙していなかった。大好きなルノー・アルピーヌA110を目の前にして、子供のように目を輝かせ多くを語った。



「こんな綺麗なクルマがまだあるんですね。いやあ、嬉しいなあ。このクルマはずっと憧れの1台です。これは1600じゃなくて、1300ccの方ですか。車重は? えっ! 800kg! 軽いですね。このパッケージングが素晴らしいと思いませんか? 初代WRCチャンピオン」

青いA110のボディを愛でるようにしながら、リアへ回る。

「みなさん、ここにエンジンがあるんですよ! トランクじゃないんですよ~。ほらここ、アルピーヌのほかにルノーのバッヂもある」

國村さんがここまでクルマ好きになったきっかけは、小学校4年生のときに見たホンダS600だった。

「近所のガソリン・スタンドにいつも停まってたんです。従業員の方のクルマだったんでしょうね。なんて綺麗なクルマだろう! と思いました。ガラス越しに覗き込むと、いかにもスポーツカーという内装で、カッコ良かった」

これをきっかけに小学4年生、國村少年の愛読書は『モーターマガジン』になった。街を走っているクルマは車名だけでなく、排気量も全部言えるようになり、S600がホンダのクルマだということ、そして本田宗一郎のことも知るようになった。

「S600ってチェーン駆動なんですよ。それって、バイクの発想じゃないですか。本田宗一郎さんの柔軟な考え方に感動しました」

本田技研工業でエンジンの設計をしたいと考えた國村少年は、エンジニアを目指し、機械工学の高等専門学校へ入る。

「クルマの設計にこんなこと必要ないな、自分の思ってたのと違う。そんなことを思っているうちにドロップアウトしちゃって。暇になりましてね(笑)。友人に“劇団の研究生募集してるよ”って言われたのがきっかけで、現在に至るというわけです」

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