2021.11.26

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ヴァシュロン・コンスタンタンの普遍のエレガンス どんなシーンも悦びに変わる

我々の時間は有限である。だからこそ与えられた時間を楽しむために、 ヴァシュロン・コンスタンタンの特別な時計を身に着けたい。

この1~2年で、我々の時間に対する考え方は大きく変わった。オンとオフの境界が曖昧になり、限られた時間の使い方が自由になりつつあるからこそ、もっと悦びの時間を増やしたい。そんな気持ちに寄り添い、流れる時を美しく表現してくれるのが、手仕事で作られたヴァシュロン・コンスタンタンの時計たちだ。

ヴァシュロン・コンスタンタンは 1755年に創業し、265年以上にわたり一度も時計作りを中断したことがない世界最古の時計ブランド。 キャビノティエと呼ばれた優秀な時計職人たちの技術や哲学を継承しており、その品質と卓越性、精度を保証する「ジュネーブ・シール」も取得している。この地に伝わる匠の技を大切にしている同社だが、単なるレトロ主義ではない。長い歴史の中で数多くの革新的なデザインや機構を考案し、それを磨いてきた。"伝統"とは革新を続けてきた結果であり、その時計には、まさに伝統を語るにふさわしい価値がある。

今回は数あるコレクションの中から、歴史的傑作を復刻した「ヒストリーク」、1950年代のエレガンスを投影した「パトリモニー」、ジュネーブの時計作りの伝統を受け継ぐ「トラディショナル」から、人気モデルをセレクトした。普遍的でありながら、個性的でもある時計たちは、様々なシーンで美しい時間を演出してくれるだろう。

これから会う人のことを考えたり、ファッションとの組み合わせを考えたり、丁寧に仕上げたディテールを眺めたり……。そんな悦びの時を刻む時計たちがここにある。

Historiques(ヒストリーク)


ちょっと自分に酔う
そんな時間も楽しい

昔の時計は、今よりもっと趣味的だった。自分のライフスタイルに合わせて時計をオーダーし、身に着けるという優雅なモノだった。そんな時代の空気感を再現したのが「ヒストリーク」コレクションであり、この「ヒストリーク・アメリカン 1921」は、1921年にアメリカの自動車愛好家がオーダーしたドライビングウォッチを復刻したもの。ちょっと傾いたダイアル表示は、遠目からでも目を引き付ける個性があり、格好のコミュニケーションピースにもなるだろう。ステアリングを握る手もサマになるので、ついオープンカーで遠出したくなる。そんな時計だ。

          
ヒストリーク・アメリカン 1921
ステアリングを握った状態でも時刻を読みやすくするために、表示を少し傾けた。クッションケースの角に、リュウズを配するデザインも特徴で、ブレゲ数字やブレゲ針がレトロな 雰囲気を演出する。搭載ムーブメントは自社製のキャリバー4400AS。約65時間のパワーリザーブながら、厚みは2.8mmという薄型設計のため、時計全体の厚みも8.6mmと好バランスである。手巻き。18KPG、ケース径縦40×横 40mm。435万6000円。


クッションケースの右上にリュウズをセット。小ぶりで可愛らしいデザインだ。ちなみにオリジナルモデルは、左上にリュウズがあった。

          
今年の新作として登場したのは、ホワイトゴールドモデル。 ユニセックスサイズなので、パートナーとのシェアウォッチとしても楽しめるだろう。ストラップカラーは、このブラウンの他に、ボルドーもついている。手巻き。18KWG、ケース径縦36.5× 横36.5mm。360万8000円。

Patrimony(パトリモニー)


王道のドレスウォッチを
ファッション目線で遊ぶ

1950年代のドレスウォッチが持っている柔らかで優美な雰囲気を継承する「パトリモニー」だが、品行方正なだけのクラシックウォッチではない。この「パトリモニー・レトログラード・デイ/デイト」は、デイデイト表示を2つの大きなレトログラード針で表示しており、そのダイナミックな針の動きが楽しい。しかもケース径が大きいのでドレッシーなスタイルであっても腕元でしっかり主張できる。ダイヤルカラーはメンズファッションの定番色であるダークブルーなので、同系色のジャケットや相性の良いブラウンの小物と組み合わせるとこなれた印象になる。

          
パトリモニー・レトログラード・デイ/デイト
1950年代のドレスウォッチをイメージしたクラシックなデザインに、大きなレトログラード針を組み合わせることで、意外性のある顔になった。実用的なデイデイト機構で遊ぶという姿勢は前衛的だが、ケース径が大きいので視認性にも優れている。搭載ムーブメントはキャリバー2460 R31R7/3。ケース厚は9.7mmなので、シャツの袖口とも干渉しにくく、着こなしを邪魔しない。自動巻き。18KPG、ケース直径42.5mm。532万4000円。

          
もうちょっとシック&エレガントにこの時計を楽しみたいなら、ホワイトゴールドケースモデルに注目したい。ダイアルもホワイトなので上品さが際立つが、2本のレトログラード針のおかげで、不思議な存在感が加わる。ケースバックには「ジュネーブ・シール」の刻印が入り、ローターのギヨシェ彫りが美しいムーブメントも鑑賞できる。自動巻き。18KWG、 ケース直径42.5mm。532万4000円。

Traditionnelle(トラディショナル)


顔の印象が強いので
カジュアル使いが似合う

「パトリモニー」と双璧を成すドレッシーなコレクションである「トラディショナル」は、ケースサイドがすとんと落ちており、よりモダンな雰囲気がある。針の形に力強いドーフィン型を採用しているので、迫力があって主張も強い。これならスーツだけでなくカジュアルなスタイルとも相性が良いだろう。特に「トラディショナル・コンプリートカレンダー」は、針式のカレンダーやムーンフェイズ表示がいいアクセントになっている。ドレスウォッチはスーツに合わせるだけの時計ではない。カジュアルに楽しむことが、時計愛好家のセンスの見せ所となるのだ。

          
トラディショナル・コンプリートカレンダー
小窓式の月表示と曜日表示、そして針式の日付表示に月の満ちかけを示すムーンフェイズ表示を組み合わせた"コンプリートカレンダー"を搭載。各表示の修正は、ケースサイドにあるプッシャーを使って行う。搭載ムーブメントはキャリバー2460 QCL/1。シースルーバックから見える自動巻きローターには、ブランドのアイコンであるマルタ十字が入っており、その姿も綺麗だ。自動巻き。18KPG、ケース 直径41mm。488万4000円。

          
トラディショナル・ マニュアルワインディング
時分針+スモールセコンドというクラシカルなたたずまいのドレスウォッチ。そぎ落とされた時計だからこそ、ドーフィン針の仕上げや視認性を高めるレイルウェイ表示、7.77mm の薄型ケースなど、ディテールの美 しさが際立ってくる。シースルーバックの窓も大きいので、コート・ド・ジ ュネーブ仕上げを施したキャリバー 4400 ASの姿がよく見える。手巻き。18KPG、ケース直径38mm。 255万2000円。

ヴァシュロン・コンスタンタンの詳しい情報はコチラ

問い合わせ=ヴァシュロン・コンスタンタン Tel.0120-63-1755

文=篠田哲生 写真=奥山栄一 スタイリング=土田拓郎 モデル=照屋和輝(INDIGO)

(ENGINE2022年1月号)

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