2022.01.05

CARS

航続距離は419km! 7人乗りのEV、新型メルセデス・ベンツEQBに試乗!!

電動化に突き進んでいる欧州勢の中でも、いち早くEQシリーズでフルラインナップ体制を構築するメルセデス・ベンツ。GLAをベースとする7人乗りSUV、EQBに渡辺敏史が試乗した。

凄い速度で進んでいる欧州のEV市場

かつてはメルセデスの電動化パワートレインをアピールするキーワードだった「EQ」も、それが当然となりつつある現在は、メルセデスのBEVラインナップを統括するサブブランド的な位置づけになっている。



そのEQの冠を戴くBEV(Battery Electric Vehicle)は、欧州圏ではSUVがEQAとEQCの2種、セダンがEQSの1種、ミニバンがEQVの1種と、計4モデルがラインナップされている。日本でもすでにSUVの2モデルは発売済みだ。そして2021年秋のフランクフルト・ショーで発表されたのが、セダンのEQEとこのSUVのEQBとなる。ドイツのプレミアム・ブランドにおいても、その展開速度は相当なものであることが伝わるだろうか。

車台はGLB、バッテリーはEQA

EQBの車台は、すでに販売されているGLBが採用するMFA2プラットフォームをベースとしている。床面に敷かれる駆動用のリチウムイオン・バッテリーの容量は66.5kWh。すでに発売されているEQAのそれと同じだ。ただしこちらはホイールベースが100mm長く、それを利しての3列シートと7人乗りのパッケージングをGLBから継承している。



加えて、EQBは前後軸に各々モーターを備える4マチックが標準だ。日本の路上でも使いやすいギリギリの車格にして7人乗りの四駆という、現在発売されているBEVとしてはなかなかユニークな存在といえるだろう。ちなみに日本仕様の装備詳細は現時点では不明だが、グレード的には動力性能が高いGLB350が導入予定で、その0-100km /h加速は6.2秒、最高速は160km/hとなっている。

満充電からの航続距離は欧州WLTP計測値で419km。この見た目にしてCd値を0.28まで低めるなど、車体側の努力も奏功してか、額面上はEQAとの差はほとんどない。急速充電は出力100kWまでカバーしており、日本で徐々に普及しつつあるチャデモ規格の90kWチャージャーにも対応できるものと思われる。

上質な乗り心地

FF系アーキテクチャーで構成されるメルセデスのラインナップにおいて、GLBは他とは一線を画する乗り味の丸さや穏やかさを特徴としていた。その個性はEQBにもしっかり受け継がれている。ともあれ乗り心地の上質さは相当なもので、FR系アーキテクチャーを基にするEQCさえ脅かすほどだ。

その上で、ハンドリングはベースのGLBとはガラリと異なるテイストとなっている。とりも直さず低重心化による豊かなコンタクト感や据わりの良さはBEVの特徴でもあるが、EQBはこの上に、トルクステアの減少やニュートラルな挙動、その駆動制御による後軸の存在感など、曲がりの気持ち良さに繋がる項目が四駆化によってもたらされている。



残念ながら悪路を走る機会はなかったが、駆動力をじんわりと引き出す上でアクセルワークに気遣うことはない。そういうパワートレインの柔軟性からみれば、低ミューでの走りやすさもきちんと備わっていそうだ。

EQBの導入時期は、日本メーカーも専用設計のBEVを続々投入すると目される、2022年の後半が検討されているという。ハードウェアの魅力が多様化する中、いよいよ日本でも本格的にBEV普及の波が訪れるのか。EQBはパッケージ面からしてみても、それを占う資質を備えたモデルであることは間違いない。

文=渡辺敏史

(ENGINE2022年2・3月号)

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