2022.04.08

CARS

ただのセーフティーカー・レプリカではなかった! アストン・マーティン・ヴァンテージF1エディションに5人のモータージャーナリストが試乗!!【2022年エンジン輸入車大試乗会】

アストン・マーティン・ヴァンテージF1エディション

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2022年上半期の注目モデル34台を大磯プリンスホテルの大駐車場に集め、38人のモータージャーナリストがイッキ乗りした恒例の大型企画、エンジン大試乗会。2021年からF1のセーフティ・カーに採用されたことを記念して登場したヴァンテージのスペシャルモデルに、大谷達也、菰田 潔、島下泰久、島崎七生人、飯田裕子の5人のジャーナリストが試乗した。

535psにパワーアップしたF1マーク入りのスペシャルエディション

ヴァンテージの追加モデルとして導入されたF1エディション。フロントに搭載されるV8ユニットは4リッターの排気量はそのまま、25ps引き上げられており、最高出力は535psに達する。変速機はZF社製の8段のオートマチックのみで、既存のヴァンテージに設定のあった7段のマニュアル・トランスミッションは用意されていない。0-100km/h加速=3.6秒。最高速=314km/h。全長×全幅×全高=4465×1952×1274mm。ホイールベース=2704mm。車両乾燥重量=1570kg。価格=2440万円(前記スペックはすべてクーペF1エディション)。現在ヴァンテージのカタログ・モデルは基本、V8搭載車のみだが、V12ターボを搭載したヴァンテージV12の登場がすでに予告されている。



峠やサーキットへ積極的に行きたくなるコーナリング性能/大谷達也


「F1セーフティ・カーのレプリカ・モデル」なんて聞くと、普段遣いはまるでできないガチガチの足まわりか、さもなければ外観だけ着飾った「なんちゃってレプリカ」じゃないかと心配になるけれど、このヴァンテージF1エディションには、日常性を損なうことなくコーナリング性能を大幅に引き上げる、かなり本格的な改良が施されていた。まずは、サスペンションのバネレートは間違いなく高められているはずなのに、路面のうねりに滑らかに追随するしなやかさが素晴らしい。おかげでコーナリング中のスタビリティは高く、安心してステアリングを握っていられる。とはいえ、ただビターッと足まわりが落ち着いているだけでなく、限界近くでスロットル・ペダルを踏み増すと「そろそろテールがアウトに流れるぞ!」というシグナルが送られてきて、ドライバーはスリリングな感触を楽しめる。25psのパワーアップを果たしたV8エンジンのフィーリングも文句なし。床の間に飾っておくスペシャル・モデルではなく、ワインディングやサーキットに連れ出して欲しい1台だ。

F1エディションはクーペのほかロードスターでも選択可。シートやドア、中央コンソールのストライプやスティッチの色は写真のライム・グリーンのほか、オブシディアン・ブラック、ウルフ・グレイ、スパイシー・レッドの3色を選択可能。

小学生時代からの見方が変わった!ただのゴージャスカーではあらず/菰田 潔

生まれて初めて手に入れたミニカーはアストン・マーティンDB4。小学5年だったと思う。まだ007ゴールド・フィンガーの映画でDB5が話題になる前のことだ。デパートの売り場でショーケースの何台ものミニカーの中で一番気に入り、親に懇願し買ってもらった。なぜ気に入ったのかといえば「カッコイイ」の一言でしか言い表せない。毎日、毎日ミニカーのDB4を手に取り眺めていた。筆者にとってアストン・マーティンといえばカッコイイクルマの代名詞でもある。そしてモーター・ジャーナリストになってから本物に乗ることができた。職人の手作りによる本物のクルマはやはりカッコ良かった。アストン・マーティンは高性能なエンジンを搭載しているがゴージャスな雰囲気を味わうクルマだと思っていた。しかし今回ヴァンテージF1エディションに乗って見方が変わった。ドライバーはマシンと一体になって操れるし、レース用マシンのような動きができる。それなのに市街地を走ると角が取れた乗り心地とゴージャスな雰囲気が味わえるのだ。これまでにないアストン・マーティンの顔が見える。

F1エディションはクーペのほかロードスターでも選択可。シートやドア、中央コンソールのストライプやスティッチの色は写真のライム・グリーンのほか、オブシディアン・ブラック、ウルフ・グレイ、スパイシー・レッドの3色を選択可能。

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