2022.04.09

CARS

韓国車が躍進! ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤー2022から読み解く欧州EV市場の現在

2022年のヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーに輝いたキアEV6。

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毎年2月末~3月初旬に開催されるジュネーブ・モーターショーは、COVID -19のパンデミックのため、20年から3年連続で中止となったが、同ショーで発表されるヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤー(以下、欧州COTY)は予定通り開催。2月28日にスイス・ジュネーブのパレクスポで授賞式が行われ、その模様はSNSで全世界にライブ中継された。最終選考に残った7台のうち6台がフルEV、しかも大賞は韓国車という史上初の結果から見えてくる、欧州クルマ市場の現在を伝える。

22カ国59人の選考委員が投票

欧州COTYは、日本や北米のものとは異なり、大賞のみで部門賞がない点が特徴。またクルマに求めるものがそれぞれ異なる、ヨーロッパ23カ国61人のジャーナリストが選考委員を務め、1人25点の持ち点をファイナルに進出した7車種に配点し、合計点で大賞を決定する。ただし、日本COTYのように、「必ず1車種に10 点を与えること」というルールはない。

なお今回は、ロシアのウクライナ侵攻を受け、選考委員間で協議した結果、ロシアの選考委員を一時的に資格停止とし、ロシア国旗も表示しないと決定。22カ国59人の選考委員により投票が行われた。



39車種のうち18車種がBEV!

ファイナリスト7車種は、得点表にあるようにBEV(バッテリー式電気自動車)が6台、非BEVは1台と、BEVが大半を占めた。このような状況は、欧州COTYの59年の歴史で初だ。ちなみに非BEV のプジョー308も、中心となった評価対象は電動化モデルのPHEV(プラグインハイブリッド車)である。

今年は選考対象となった39車種のうち、なんと18車種がBEVだった。それだけヨーロッパでは新型BEVが多数デビューし、コンベンショナルなICE(内燃エンジン)搭載のニューモデルが減っているのだ。ヨーロッパは凄まじい勢いで電動化へ邁進しているのである。

そんなBEVだらけの激戦を制したのはキアE V6だ。BEVとしての受賞は、11年の日産リーフ、19年のジャガーIペイスに続いて3車種目で、韓国車としては史上初の欧州COTY受賞となった。

EV6は、今回3位に入ったヒョンデ・アイオニック5とEVプラットフォームを共用した兄弟モデルである。韓国車がこれほど高評価を受けたのも過去に例がない。ヒョンデ/キアは、ここ10年ほどで飛躍的に品質が向上し、走りも驚くほど進化している。BEVへの取り組みも早く、今やヨーロッパ市場ではメインプレイヤーのひとつだ。韓国勢の欧州COTY受賞も時間の問題だったと言える。

欧州COTYは今後もBEVが中心になるだろう。日本メーカーもいよいよ本格的にB E V を投入し始めるので、来年以降の健闘に期待したいところである。



文=竹花寿実

(ENGINE2022年5月号)

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