2022.04.24

CARS

王者はど真ん中で勝負! トヨタ初EV専用モデル「bZ4X」に試乗した

トヨタ製EVの第1弾モデル「bZ4X(ビージーフォーエックス)」。試乗車はプロトタイプ仕様。

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2030年までに30車種で年間350万台の電気自動車を生産すると発表したトヨタ。その軸となる電気自動車専用車種、bZシリーズの第1弾となるのがこのbZ4Xだ。そのプロトタイプに袖ヶ浦フォレストレースウェイで試乗することができた。

バッテリーの信頼性確保は難題

昨年末に一挙16台の電気自動車(EV)のプロトタイプを揃えて、社長自らが「2030年までにはEV30車種を揃えて年間生産台数350万台!」などと熱弁をふるったのにもかかわらず、大手経済紙などは「遅すぎた方針転換」と言わんばかりの扱いだったのはまことにお気の毒というか、あくまでこの分野ではトヨタは敵役なのだなあ、と思わされた。



トヨタはもともと本当の意味でのPRが苦手だし、最近は何から何まで社長ひとりに任せすぎなのが問題だと私は思う。巧遅は拙速に如かず、などとも言うが、拙速でバッテリー発火したら目も当てられない。今回改めてエンジニアの話を聞いて、電気自動車の信頼性確保が難題であることをつくづく思い知らされた。

そのEV戦略説明会で最前列に並べられたのがこの「bZ4X」を筆頭とするbZシリーズである。bZ4Xはその第1弾で、車名の「bZ」はビヨンド・ゼロ、すなわちゼロエミッションを超えた価値の提供を意味し、「4」はクラスで「X」はクロスオーバーを示す。読み方は「ビージーフォーエックス」である。



2022年4月12日のオンライン発表会で詳細を発表。グレード体系は前輪駆動(FWD)と4WDの2グレードで、価格はFWDが600万円で4WDが650万円。販売はすべてリースとなり、個人向けは車両保険を含むフルサービス・リースの「KINTO」でのみ扱われることになった。ちなみに、発売は1ヶ月後の5月12日からとなっている。

正式発表前に行われた今回の試乗会に用意されたのはプロトタイプで、しかも数ラップだけという限られた条件下だったものの、4WDとFWD両車をサーキットで実際に試乗することもできた。

なお、試乗会場にはスバル版の「ソルテラ」も並んで展示されていた。ご存知のようにソルテラはEV専用に新開発した「e-TNGA」プラットフォームやパワートレーンなどを共用する兄弟車である。

兄弟車のスバル・ソルテラと並べた2ショット。デザインだけではなく、走りのセッティングなどでも差別化が図られている。

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