2022.05.23

CARS

シトロエン・ミーティングで聞きました! フランス車の「天国」と「地獄」体験、教えてください!!【前篇】

日本シトロエンクラブ(CCJ)の関東地区ミーティングに集まったシトロエン・オーナーのみなさん

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春の日の週末、シトロエンを愛するオーナーたちが、神奈川県横須賀市のとある場所に集まった。フランス車のなかでもシトロエンのオーナーほど、愛情を持ってクルマに接している人はいない。それは時には偏愛に近いこともある。だから天国的な体験はもちろん、たとえそれがめくるめくトラブルの体験であったとしても、まるでラブストーリーのように聞こえるから不思議。日本シトロエンクラブ(CCJ)のミーティングでたくさん集まったシトロエン偏愛者のみなさんに、愛車の魅力とこれまでのトラブルについて聞いてみた。

天国と地獄はシトロエンのためにある?

数あるフランス車の中でも、天国と地獄というフレーズがもっとも似合いそうなのは、シトロエンではないだろうか。

6台の所有歴がある僕は、21世紀生まれのモデルは他の輸入車と同じ感覚で使えると思っているけれど、それ以前は少々説明が必要なクルマたちだった。



とりわけハイドロニューマチック・サスペンション、通称ハイドロを採用していた車種は、調子の良いときには極上の乗り心地を味わわせてくれる一方、トラブルのエピソードにも事欠かなかった。

車体のあちこちに液体が行き渡り動きを司るという、人体を思わせる構造ゆえか、どこか人間のような感情の持ち主と感じ、「ハイドロ沼」という言葉があるように、抜け出せずにいる人は少なくない。

では今、日本でシトロエンとつきあっている人は、天国と地獄をどのように考えているのか。1965年に設立され、現在200名近くの会員がいる日本シトロエンクラブ(CCJ)は、答えを求めるのにふさわしいコミュニティだろう。

CCJは年1回全国ミーティングを行う他、北海道、関東、中部、関西、九州で地区ミーティングも開催。会員からの寄稿で構成される会報は年2回発行している。



このうち関東地区のミーティングが3月6日に神奈川県横須賀市で行われたので、自分のGSで向かった。会場には60台のシトロエンが集結。非会員や他ブランドも参加可能で、デロリアンの姿もあった。オーナーズ・クラブではなく、シトロエンとそこにまつわる文化やつながりを愛し楽しむ場所というとおり、家族連れも多かった。

ちょっと旧めの車種のほうが、エピソードは豊富だろうと思い、20世紀生まれのシトロエンに乗る12人に話を伺った。くわしくは以降のページを読んでいただきたいが、印象的だったのは「天国と地獄」という言葉を聞いて、ほとんどの人が笑ってくれたことだ。かっちりした作りのクルマの集まりでは、こうはいかなかったかもしれない。

その様子は、フランス人が良く使う「セ・ラ・ヴィ」に通じるものがあると思った。「これが人生さ」と言い放ちつつ、その人生をとことん楽しんでいる。彼らにとってのシトロエンは、クルマを超えた存在であることが伝わってきた。



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