2022.08.19

CARS

アウディ初! 電動プレミアム・コンパクトSUVのQ4 eトロンに試乗!!

アウディQ4 40 e トロン Sライン

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後席スペースはQ7と同等!?

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実際に乗り込んでみて感心するのは、とりわけ後席がこれまでのコンパクトSUVとは比較にならないくらいに広々していることである。アウディ側の解説では、Q5よりもひと回りゆったりとしており、ほぼQ7と同じサイズになっているという。



最初から電気自動車用にフロアの下にうまく電池を敷きつめるように設計されているから、フロアの位置も低い。いよいよ電気自動車のメリットをフルにアピールしたモデルが登場したわけで、こうなるとこれまでの内燃機関を搭載した自動車が、いかにスペース上の制約を受けていたかがわかってくる。

極端に言えば、4つのタイヤを完全に四隅に押しやり、ボンネットも廃して、もっと室内空間を拡げたクルマだって作れそうだが、そうしないのは、やはり、これまでのクルマのイメージを残して置くことも、クルマ・メーカーにとって大切な要素だからなのだろうと思えてくる。

というのも、運転席に着いて、そこから見える風景も、ステアリング・ホイールがあって、ペダルがあってという走らせるための機械の構造も、内燃機関のクルマから乗り換えてもまったく違和感がないようにしたとしか思えないくらい、そのまま同じに作られているからだ。

SUVとは思えないくらい素晴らしいハンドリング

走らせてみると、あまりにあっけなく、あまりにスムーズに動き出すので、電気自動車の特別な走りを期待していたとしたら拍子抜けしてしまうくらいだ。内燃機関車との違いは、恐ろしく静かで、どんなにアクセレレーターを踏み込んでも、ロード・ノイズが少し大きくなるほかは、まるで同じ静けさが室内を支配していること。

そして、重量物をすべて前後アクスルの間の出来るだけ低い位置に置き、しかもロングホイールベースを持っているおかげで、コンパクトSUVとは思えないような安定感のある、それでいて、曲がる時には気持ち良くスッと曲がっていく素晴しいハンドリングを持っていることだ。けれど、だからといって、スポーツカーみたいな走りをするわけではない。どこまでもスルスルとフツーにスムーズに走り続ける。

アウディらしいシンプルかつ洗練されたデザインでまとめられたコクピット。センターコンソールが思い切り運転席側に傾いたドライバー・オリエンテッドなスタイルになっているが、果たして電気自動車でもこうあるべきなのだろうか。

アウディはeトロンでもこれ見よがしな演出を施すことなく、あくまでアンダーステイトメントな走りを目指していると感じたが、このQ4 eトロンでは、それがさらに洗練されて、よりマイルドになると同時に、圧倒的に扱いやすくなった印象がある。回生が入っているはずのブレーキのフィールにもまったく違和感はなく、こうなると回生ブレーキの強さを3段階で調整するパドルなどもはや不要で、すべてクルマまかせにして自動で調整してもらった方がずっとスムーズだと思った。

で、乗っていて考えさせられたのは、果たして、こういうクルマについて、これから私たちはどういう評価軸で論評していけばいいのか、ということだった。

エンジンの吹け上がりも排気音もなく、ただ静かにスルスルと走り続けるクルマに対して、これまでのように愛を感じられるのか。その答えはまだ、出そうにない。

文=村上 政(ENGINE編集長) 写真=柏田芳敬

試乗車は5アームローターエアロデザインの21インチ・ホイール&タイヤを装着。
■アウディQ4 40 e トロン Sライン
駆動方式 後軸1電気モーター後輪駆動
全長×全幅×全高 4588×1865×1632mm
ホイールベース 2764mm
車両重量(前後重量) 2160kg(前軸1030kg、後軸1130kg)
バッテリー容量 82kWh
一充電走行可能距離 520km(WLTPサイクル)
最高出力 150kW
最大トルク 310Nm
トランスミッション 1速固定式
サスペンション(前) マクファーソン式ストラット/コイル
サスペンション(後) マルチリンク/コイル
ブレーキ(前後) 通気冷却式ディスク
タイヤ(試乗車) (前)255/40R21、(後)235/45R21
車両本体価格(税込み) 689万円

(ENGINE2022年8月号)

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