2022.09.08

CARS

25台限定でBMW最速モデル、「M4・CSL」が日本に上陸

BMWがM4の高性能バージョンである「M4・CSL」の日本導入を発表した。ニュルブルクリンク北コースで量産BMW最速の7分20秒207をマークした、世界で1000台のみ生産される限定モデルだ。

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「3.0・CSL」を祖に持つスポーツ・モデル

CSLは「Coupe/Competition・Sport・Lightweight」の頭文字を取ったもので、1971年に登場したツーリングカー選手権のホモロゲーション・モデル、「3.0・CSL」に由来する。CSLの名を冠したモデルが登場するのは2003年のM3・CSL以来で、近年はシリーズの中で最も高性能なモデルの名称として使われることが多い。M4・CSLも「M4・コンペティション」をベースにエンジン出力の向上、軽量化、シャシーの強化、内外装の変更など、全方位的に性能のアップが図られている。



エクステリアはカーボン・パーツを多用

エクステリアはキドニー・グリル内側のデザインを新しくするとともに、ヘッドライトのデイライトをイエローに変更。ただし、写真に写っているフロント・リップ・スポイラーは欧州仕様のみで、日本向けには装着されない。

また、リアまわりではスポイラーが廃される代わりに後端がつまみ上げたようなダック・テール形状のトランク・リッドを採用。テールライトにはレーザー・テクノロジーを採り入れた。さらに、黒文字の車名バッジは赤い縁取りが加えられ、フロント・グリルやボディ・サイド、ルーフなどには赤いアクセントが入る。ボディ・サイズはM4コンペティションと比べると全幅が35mm広く、全高が10mm低くなった。

室内は、前席はカーボン製のフルバケット・シートで、後席は軽量化のために取り払われ、2シーター・レイアウトとなる。空いたスペースはヘルメット置き場として使うことが可能だ。ステアリングはアルカンターラ表皮で、センターコンソールは専用のカーボン製パネルを用いる。



約100kgに及ぶ軽量化を実現

車名の「L」=ライトウェイトの名のとおり、徹底した軽量化もM4・CSLの大きな特徴だ。カーボン素材をボンネットやトランク・リッドだけでなくキドニー・グリルにも採用。それぞれボンネットで1.2kg、トランク・リッド6.7kg、グリルで0.5kgの軽量化を果たしている。

室内ではカーボン製バケットで24kg、後席を排除することで21kgカット。遮音材の削減や素材変更で15kg、センターコンソールのカーボン化などでも3kg程度を削ぎ落とした。脚まわりでも、カーボンセラミック・ブレーキやフロント19インチ、リア20インチの専用ホイールなどにより21kg削減。排気系には4.3kg軽いチタン・サイレンサーを採用した結果、約100kgに及ぶ軽量化を実現している。



出力をさらに40psアップ

エンジンは通常のM4と同じBMW・M社謹製の3.0リッター直6ツインターボだが、ブースト圧を1.7barから2.1barへ引き上げるなどにより出力の向上が図られた。最高出力は550ps/6250rpm、最大トルクは650Nm/2750-5950rpm。M4コンペティションと比べると出力は40psアップ、トルクは最大値こそ変わらないものの発生回転域の上限が引き上げられた。8段ATを用いる後輪駆動で、加速性能は0-100km/h が3.7秒、0-200km/hが10.7秒だ。



注文多数の場合は抽選

シャシーでは、サスペンションのボールジョイントを4か所増設し、路面追従性やキャンバー強度、ダンパーのレスポンスを向上。アダプティブ・ダンパーは標準装備で、専用のスプリングとスタビライザーを用い、サスペンション・ジオメトリーも専用設定となる。鋳造アルミのストラットタワー・バーなどによりボディ剛性のアップも図られた。

日本に導入されるのは右ハンドル仕様のみ。25台限定で、BMWオンライン・ストアで9月26日23:59まで受注し、注文数が販売台数を上回った場合は抽選となる。納車開始は第4四半期以降の予定だ。

価格は2196万円となっている。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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