2022.12.10

CARS

日本でも人気の小型ホットハッチ、アバルト500が全面変更で電気自動車へと生まれ変わった

ステランティス・グループでフィアット・ベースのスポーツ・モデルを手掛ける「アバルト」がブランド初の電気自動車=バッテリーEV(BEV)となる「アバルト500e」が発表された。2021年春のフルモデルチェンジでBEV専用モデルとなった新型フィアット500をベースにしたアバルト仕様の登場である。

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迫力満点のエクステリア

ガソリン・モデルだった先代同様、エクステリアはフィアット500eに専用の前後バンパーやサイド・スカートなどを装着することでベース・モデルのチャーミングさを活かしつつ迫力をアップ。専用ホイールの内側には前後ともディスク・ブレーキを設置する。



サソリと電気を組み合わせた新しいエンブレム

ドアの直後に配置されたエンブレムはアバルトの象徴であるサソリと電気をイメージした稲妻を組み合わせた新しいデザイン。ボディ・タイプは500eと同じくハッチバックのほかにルーフとリア・ウインドウが開閉できる「カブリオレ」も設定される。

インテリアはポイズンブルーのフォールディング操作用ストラップを備えたスポーツ・シートや、ダークな色合いのヘッド・ライナーとピラーがスポーティな雰囲気を演出。ハッチバックはリア・ウインドウにプライバシー・ガラスを装着する。



500eに対して出力をアップ

バッテリーは500eと同じ42kWhだが、フロントに搭載されるモーターは37ps/15Nmアップの155ps/235Nmを発生。7秒ジャストの0-100km/h加速はクラスベストだというが、ガソリン・エンジンを積む先代の「595コンペティツィオーネ」にわずかながら及ばない。

モーターのアドバンテージがみてとれるのは合流や追い越しなどを想定した中間加速だ。20〜40km/h、40〜60km/h、60〜100km/hの加速タイムはいずれもガソリン・モデル最強の「695」を1秒ほど凌ぐ。加えて、重量配分の改善やホイールベースの延長もあり、結果としてイタリア・バロッコのテストコースでのラップタイムも695に1秒以上の差をつけたという。



走行モードは3段切り替え

走行モードは3段階切り替え式。「ツーリズモ」は日常使いを考慮し、モーター性能を136ps/220Nmに絞ってスムーズな加速を行う。「スコーピオン・ストリート」は出力も回生ブレーキの効きもマックスとなりワン・ペダル運転も可能。3つ目の「スコーピオン・トラック」はパフォーマンスを追求したモードだ。

電動化もパフォーマンス追求の手段だというアバルトは音環境にも手を抜かない。スロットルのオンとオフ時や走行中に発生する合成音は状況や速度に応じて変更できるモードを複数用意。また、このクラスでは初採用だというサウンド・ジェネレーターによりアバルトのガソリン・エンジンのサウンドを再現することも可能だ。



35分で80%まで充電可能

急速充電は85kWまで対応し、5分以内に約40km走行分、35分以内にバッテリー容量の80%にそれぞれ相当する充電が可能。自宅での充電時には専用アプリとBluetooth接続を用いて手元で状況をモニターできる。

発売記念モデルの「500eスコルピオニッシマ」は18インチ・ホイールや固定式ガラス・ルーフ、ロゴ入り金属製ペダル、レザーとアルカンターラを使用したステアリング・ホイールとシートなどを装備。アバルト創業年にちなんでハッチバックとカブリオレ合わせて1949台が限定販売される。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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