2023.02.17

CARS

注目のGRカローラもサーキットで試乗! レクサスRX&NX、GRカローラ&GRMNヤリスにイッキ乗り! レクサスとGRの最新モデルは、いまどうなっているのか?【プロローグ】

レクサスRX500h、同NX450h+と、GRカローラ・モリゾウ・エディション、GRMNヤリス

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トヨタからスピンオフして、ラグジュアリーとスポーツの分野を担うふたつのブランド、レクサスとGR。その最新モデルに乗って、それぞれの立ち位置や目指すものについて考えてみた。袖ヶ浦フォレストレースウェイに用意したのは、レクサスRX&NX、GRカローラ&GRMNヤリスの4台。試乗したのはジャーナリストの島下泰久、山本シンヤと、エンジン編集長のムラカミの3名。じっくり乗って、時間をかけて行った座談会。今回は1回目として、そのプロローグをお届けする。

結局、プレミアムの要素はラグジュアリーかスポーツしかない!


村上 今日はレクサスとGRというトヨタからスピンオフしたふたつのブランドについて話をしたいのですが、このふたつを並べるとアレッと思う読者もいるかも知れない。

山本 一方は高級車、もう一方はスポーツカーのブランドですからね。トヨタの中でもカンパニーは違う。けれど、プレジデントは同じです。



島下 その関係性を分かりやすく説明するには、フォルクスワーゲン・グループに当てはめてみるといいと思います。フォルクスワーゲンあるいはトヨタという大メーカーの傘下にあって、プレミアムな高級車のブランドがアウディないしレクサス、レースの名声でスポーツカーをつくっていくのがポルシェでありGRだと考えると、スッと理解できる。

村上 なるほど、その通りだね。それをもう少し掘り下げると、実はアウディもポルシェもプレミアム・ブランドであるように、レクサスもGRもプレミアムを目指しているのだと思う。すなわち、レクサスはプレミアム・ラグジュアリー、GRはプレミアム・スポーツというようにね。

山本 トヨタの哲学の根底には良品廉価という考えがある。すべての人に平等に幸せを分け与えたいというのが基本。でも、それではできない高付加価値商品としてのクルマを、ラグジュアリーとスポーツに特化させたのがレクサスとGRということでしょう。今までトヨタが一番得意としていなかったジャンルですね。

村上 結局、プレミアムの要素はラグジュアリーかスポーツしかない。それを上手にふたつのブランドで突いてきたのは、うまいなあと思う。日本のメーカーでうまくそれができているところは他にないからね。


島下 1989年にレクサスができた時にはインフィニティもアキュラもあった。でも、それを本当の意味でグローバル・ブランドにして、日本でも展開できたのはトヨタだけだった。決して平坦な道ではなかったけれど、今のレクサスは誰でもが知る高級車ブランドになった。最初はバッジを付け替えただけだと言う人もいたけど、今はいない。そうやって築いてきたものがあるから、GRを立ち上げるのもやりやすかったのだと思う。レクサスの功績は大きい。



村上 だって、我々の世代はもちろんレクサスがトヨタから出たということを知っているけれど、若い世代になると、レクサスって輸入車なんだと思っている人がいる。

山本 そう、あれは輸入車なんですかって真顔で聞かれたりする。最初からレクサスがある世代からすれば、もう別物という認識なんだな。

村上 しかも、ここにきてGRが出てきたことにより、レクサスとGRの棲み分けが明確になり、さらにやり易くなったと思う。前はレクサスでスーパーGTとかやっていたよね。

山本 SCから始まり、RCFになり、LCになった。それが今ではGRスープラになっている。

島下 アメリカでやっているGT3のジェントルマン・レースをレクサスが担っていくのは分かるけれど、WRCやニュル24時間レースはやっぱりGRの方がしっくりきますね。

村上 というわけで、今日はこのふたつのブランドの最新モデルについてじっくり語り合いたいと思います。

◆この続きは「レクサス篇」で!

話す人=島下泰久+山本シンヤ+村上 政(ENGINE編集長、まとめも) 写真=柏田芳敬



(ENGINE2023年2・3月号)

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