2023.02.05

CARS

718ケイマンGT4eのパワーは、驚愕の1088馬力!! これがポルシェ電動化モデルの最前線!

ポルシェ718ケイマンGT4e

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すでにタイカンを世に問うて、積極的な電動化戦略を展開するポルシェ。次はマカンの電動化が伝えられるが、その進行具合はどうなのか。ポルシェの電動化モデル最前線をイタリアで取材してきた。エンジン編集長のムラカミがリポートする。

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30年には新車の80%以上をフル電動モデルに

「ネクスト・レベル・Eパフォーマンス」と題されたポルシェの電動化モデルをめぐるワークショップは、イタリアのフランチャコルタにあるポルシェ・エクスペリエンス・センターを舞台に開かれた。すでに「2025年に新車の半分以上をフル電動かプラグイン・ハイブリッドに、30年には新車の80%以上をフル電動モデルにする」という目標をオリバー・ブルーメ社長が明言するポルシェの現在の電動化モデルへの取り組みがどうなっているか、その最前線を世界から集まってきたプレス関係者に披露するものだ。



その主なテーマは5つ。(1)2025年から世界各地でワンメイク・レースの開催を計画している718ケイマンGT4eパフォーマンスの助手席試乗体験。(2)ポルシェも参加するフォーミュラEの第3世代モデルの解説。(3)アウディと共同開発を進める新しいPPE(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)について。(4)地球環境に優しいゼロ・インパクト・ファクトリーへの取り組み。そして、(5)タイカン2023年モデルの試乗、である。

我々のグループは、朝一番からいきなり718ケイマンGT4eパフォーマンスの助手席に乗せられることになった。718ケイマンGT4クラブスポーツのシャシーをベースに、前後にふたつの永久磁石同期モーターを搭載し、4輪を駆動するこのレーシング・マシンは、予選モードを選択した時に、なんと最大1088psのパワーを発揮するという。レース・モードでのパワーは612psで、このモードなら現行カレラ・カップのレース時間と同じ30分の走行が可能だ。最高速とラップタイムも992型911GT3カップカーと同等で、将来的にはこのマシンをカスタマー・レーシングの目玉にしようとしているようだ。



ピットでは900Vの電源を使って充電し、5%から80%までの充電時間は約15分。持続可能性にも特段の配慮をしており、現在のボディは樹脂製だが、今後リサイクル・カーボンの使用も検討中という。さらにミシュランの専用タイヤには53という数字が大きく書かれていたが、これは53%が再生可能原料で作られていることを意味しているのだそうだ。

助手席試乗の前には緊急時の脱出方法のレクチャーがあった。最大のポイントは脱出時にクルマに手で触れたまま地面に足を着かないことで、そうすると自分がアースになって高圧電流で感電死する恐れがある。ピョンと遠くへ飛び下りる練習をした上でレーシング・スーツにヘルメット、グローブはもちろんハンスまで装着して試乗に臨むことになった。



2.5kmのサーキットを2周、ふたつのモードを使って走る。最初はレース・モードだったが、それでも発進時からいきなり、とてつもないGが身体を襲ってきて、この日がセミウェットでレイン・タイヤを履いていて助かったと思った。もしドライでこれをやられたら、いっぺんに気持ち悪くなっていただろう。2周目に予選モードに切り換えると、さらに激しいGに見舞われたが、発進時よりはずっとラクである。それにしても、こんなマシンで30分もレースをしようと思ったら、相当に身体を鍛える必要があるだろう。昔、アクロバット飛行用のジェット機に乗せられた時のことを思い出した。首だけではなく、内臓までもがGの力でググッと動く感じがわかるのだ。

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