2023.02.05

CARS

718ケイマンGT4eのパワーは、驚愕の1088馬力!! これがポルシェ電動化モデルの最前線!

ポルシェ718ケイマンGT4e

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次期マカンは612ps!?

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さて、続くフォーミュラEの解説で驚いたのは、2023年のシーズンから投入される第3世代マシンには前にも電気モーターがついているということだ。えっ、4WDになったの、と思ったらそうではなく、これまでと同じ後輪駆動で、フロントのモーターは回生のためだけに使われるのだそうだ。そのおかげで回生能力は第2世代に比べ倍増し、使用エネルギーの40%以上を回生で賄うというから驚く。急速充電機能も付いており、レース中にピットで600kWの充電が可能になるらしい。



前夜の食事で同席したル・マン優勝ドライバーのマーク・リーブ氏も言っていたが、フォーミュラEドライバーは、いかに燃費を良くするか、ずっと頭を使って考えながら走る必要があるのだそうだ。どこで電気を貯めてどこで使うかはもちろん、わざと別のマシンの後ろについて空気抵抗を減らしたり、様々な工夫が求められる。そしてマシンの方もどんどん進化しているとなれば、いったいどんなレースが繰り広げられるのか、俄然興味が湧いてきた。2024年には東京・お台場での開催も決まったことだし、そろそろ注目するべき時期が来ているのかも知れない。

紙幅が少なくなってきたが、今回のワークショップの目玉のひとつであるPPEについても触れておこう。

アウディと共同開発を進めているPPEの特長はホイールベースやトレッド幅、最低地上高などに大きな幅を持たせてあり、様々なセグメントのモデルに使うことができる柔軟性があることだという。ポルシェでは2024年に登場予定のマカンにPPEが初採用されることになる。





マカンは前後にそれぞれタイカンと同じ永久磁石同期式の電気モーターを搭載し、システム出力は最高出力が612ps、最大トルクは1000Nm以上というから、相当なハイパフォーマンス・モデルとなることは間違いない。中でも最上位モデルは、リアに完全可変電子制御のリア・ディファレンシャルとモーターを可能な限り後方に配置する「パフォーマンス・リア・アクスル」を備えており、そのおかげで前後重量配分が48対52という理想的なバランスとなって、ダイナミックでスポーティなポルシェならではの走りを可能にしている。すなわち、電動化してもポルシェはポルシェだというのだ。

サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーンで、リアがマルチリンク。最大5度の舵角を持つリア・アクスル・ステアリングが用意されており、それを装着すると前輪のステアリング・ギア・レシオも15%ダイレクトな設定になり、よりダイナミックな走りが可能になる。

床下に2分割して置かれるリチウム・イオン・バッテリーのトータル容量は約100kWh。800ボルトで5%から80%まで25分で充電可能だ。

もっか世界各地で走行テスト中というマカン。ポルシェの今後を担うモデルとなるのは間違いない。

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文=村上 政(ENGINE編集長) 写真=ポルシェA.G.

(ENGINE2023年2・3月号)

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