2023.02.09

CARS

SUVからトラックに早変わり!?  新型ポルシェ・マカンと同じ車台を使うアウディのEVコンセプト

アウディが次世代の電気自動車(EV)を示すコンセプト・カー、「アクティブスフィア」を発表した。2021年から相次いで発表されたEVのコンセプト・カー、「スフィア・コンセプトカー・シリーズ」の第4弾で、その集大成だというSUVタイプのEVだ。

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ダイナミックなクーペSUV

途切れのない曲面で構成されたダイナミックなクーペSUVスタイルのボディやシャープなライトなどには、これまでのスフィア・シリーズに共通するデザイン要素が踏襲されている。ボディは広範囲にガラスを使用。フロント・グリルに相当するボディ前端もガラス・パネルで、観音開きの4ドアの下部にも周囲を視認できるウインドウが設置されている。



遊び道具の積載に最適

ルーフ中央にはスキーラックを内蔵。リア・ウインドウはルーフに沿ってスライドし、テール・エンドを後方へ倒せば、荷室をトラックの荷台のように使うことも可能だ。その際には電動バルクヘッドが展開して室内への風雨の侵入を防ぐ。

ボディ・サイズは全長4980mm×全幅2010mm×全高1600mm、ホイールベースは2970mm。空力と冷却性を両立する開閉式シャッターを備える22インチ・ホイールに285/55サイズのオフロード向けタイヤを履き、最低地上高は208mmを確保する。



室内は自動運転に対応

キャビンは4座独立レイアウトで、中央にセンターコンソールを装備。自動運転モード時にはダッシュボードやステアリング・ホイール、ペダルが収納される。運転席からはフロントの荷室とガラス製のフロント・グリルを越して前方視界が得られる。これはEVならではの構造だ。また、全乗員に用意される複合現実ヘッドセットを用いるインターフェイスなど、未来的な要素も数多く盛り込まれている。

パワートレインは前後に搭載した電気モーターで、総合出力は442ps/720Nmを発生。100kWhバッテリーにより航続距離は600kmをはるかに超えるとされている。また、800Vの充電テクノロジーを採用し、最大270kWの急速充電に対応することで、10分で300km以上に相当する電力の補充が可能だ。これを用いると5%から80%への充電は25分未満で完了する想定だ。



新設計のEV専用プラットフォーム

プラットフォームはポルシェとアウディが共同で開発中のEV専用車になる新型ポルシェ・マカンにも使われるというEV専用の「PPE」を採用。サスペンションは前後とも5リンク式でアダプティブ・ダンパーとエア・スプリングを組み合わせる。車高調整機能が備わり、オンロードでの高速走行時などには車高を40mmダウンして空気抵抗を減らす。悪路では逆に40mmアップし、18.9度のアプローチ角と28.1度のディパーチャー角を作り出す。

アクティブスフィア自体が市販化されるかどうかは不明だが、SUVだけでなくA6のようなセダンなどにも対応するというEV専用プラットフォームのPPEは年内にもそれを使用した市販モデルが登場するという。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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