2023.02.14

CARS

BMW・M3の頂点「CS」デビュー 軽量化と出力アップでさらなる速さを手に入れた

BMWが欧州で「M3」の限定モデル「M3・CS」を発表した。M3をベースに軽量化と出力向上が図られることで、さらなる走行性能の向上を図ったモデル。2017年に販売された先代モデル以来、新型としては初めての設定となる。

カーボン素材を多用

エクステリアでの特徴は多用されたカーボン(CFRP)素材。ルーフのみならず、ボンネットやフロントのスプリッターとエア・インテーク、ドア・ミラー、リアのディフューザー、リア・スポイラーにCFRPを採用。重量の軽減はもちろんのこと、レーシーな雰囲気を高めるのに大きな効果を発揮している。



20kgに及ぶ軽量化

インテリアにも同じように、センターコンソールやトリム、ステアリングホイールとシフトパドルなど、カーボン材をたくさん取り入れている。

また、Mカーボン・バケットシートや、4kg以上の重量削減を実現するチタン・サイレンサーを標準装備。車両全体では「M3コンペティション」の4WDモデルよりも20kgほどの軽量化を果たした。



40psアップで550psへ到達

搭載するM社謹製の3.0リッター直6ツインターボは過給圧が1.7barから2.1barへ引き上げられ、制御システムも専用セッティングとすることで、M3コンペティションから40psアップとなる550ps/650Nmを発生。あわせてエンジンマウントの強化も図られた。

ドライブトレインは8段ATと4輪駆動の組み合わせ。トランスミッション、4輪駆動システム、アクティブLSDともどもM仕様となる。変速タイミングは快適志向やスポーティ志向、サーキット向けのセッティングが選択できる。駆動系の制御は、通常の4WDと4WDのまま後輪により多くのトルクを流すことで後輪駆動らしい走りが得られるモード、そして後輪のみで駆動する2WDの各モードが用意され、姿勢安定制御装置(DSC)をカットすることも可能だ。

0-100km/h加速タイムは3.4秒で、これはM3コンペティションの4WDモデルから0.1秒短縮している。200km/hには11.1秒で達し、最高速度は302km/hをマークする。追い越し加速を想定した80-120km/hのタイムは4速で2.6秒、5速で3.3秒だ。



もちろんシャシーも磨く

サスペンションは、ジオメトリーをはじめスプリングやスタビライザーのレート(硬さ)、アダプティブ・ダンパーのセッティングが専用設定となる。可変ギア・レシオのステアリングやブレーキ・システムも同様だ。通常のブレーキは赤か黒、オプションのカーボンセラミック・ブレーキにはマットのゴールドか赤のキャリパーが用意される。

タイヤとホイールのサイズに変更はないが、ホイールのデザインは専用のVスポークで、標準仕様のゴールドブロンズか、オプションのマットブラックが選択できる。また、無償オプションでサーキット向けのハイグリップ・タイヤを装着することも可能だ。

生産開始は3月。本国ドイツのほか、アメリカとイギリス、そして日本が、この限定モデルの主要マーケットとして挙げられている。なお、日本仕様の詳細はまだ明らかになっていない。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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