2023.03.09

CARS

「エミーラがロータス最後のエンジン車になる!!」モータージャーナリストの石井昌道が注目する2023年のクルマ、ベスト3!!

モータージャーナリストの皆さん、「2023年、注目しているガイシャは何ですか?」

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2023年の注目の輸入車38台を集めたエンジン大試乗会に参加したモータージャーナリストは40人。電動化にとどまらず、AIなど新しい技術との融合もうかがえる昨今の自動車の世界において、自動車のプロフェッショナル40人のモータージャーナリストたちはどう考え、どんな輸入車に注目しているのか。今回は、自動車ジャーナリストの石井昌道さんがあげた今気になるガイシャ3台! さらに、大試乗会で石井さんが注目したクルマや、そのベースとなったクルマに試乗したジャーナリスト3人のインプレッションも公開する。

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石井昌道さんがあげた3台はこれ! 大好きなブランドの飛躍に注目


今回エンジン大試乗会の場内のみで試乗が許されたロータス・エミーラを早く存分に試してみたい。いまロータスは大きな投資を受けてグローバル・ブランドへと生まれ変わっている最中。エミーラは新商品群の第一弾でありながら、ヘセルで生産される最後のエンジン車でもあり、古き佳きロータスと未来を繋げる架け橋のモデルなのだ。もちろん純粋にスポーツカーとして興味があるが、それと同時に大好きなブランドの飛躍にも注目している。先日、国際試乗会で乗ってきたアルピーヌA110Rも2023年のヒーローになりそうだ。ラジカル=過激なモデルであり、サーキット向けの仕様だが、アルピーヌらしいしなやかさがあることに驚く。フルカーボンのホイールによってバネ下が超軽量なのも効いているだろう。昨年11月に本国で発表されたアバルト500eも興味深い。ドライバーを楽しませる天才のアバルトが、BEVをどう料理しているか楽しみなのだ。(石井昌道)

ロータス・エミーラ

ロータス・エミーラに乗ったのは嶋田智之さん、思わず出た言葉は「惚れてまうやろ」

正直に白状するなら、実はそれほど期待してはいなかった。何せ車重は1.4トン越え。エリーゼを起点にする一連のシリーズの中で最も“らしい”と今も感じているある種の理想形、エリーゼ・シリーズ1のようなロータスとはかなり開きがありそうじゃないか、と。 なのに、だ。今ではエミーラにベタ惚れである。でも、仕方ないじゃないか。今回は会場内のスラローム・コース限定の試乗だったのだが、抜群のサウンドを聴かせる3.5リッター V6を全開にして加速し、最初のターンを前にブレーキング、そしてステアリングをスッと切り込むと、エミーラはヒラッと美しく身を翻したのだ。グイッでもスパッでもなく、ヒラッ。エリーゼ・シリーズ1に初めて乗ったときの感激を思い出すような、しなやかにして軽やかな動きに一瞬で心を奪われた。しかも、どうにだってできそうな自在感。おまけに405psのV6スーパーチャージャーを6段MTでコンタクトする快感。ついでにいうなら乗り心地もなかなかでGT性能もよさそうだ。ロータスとしての完成度がいきなり高い。惚れなきゃウソでしょ。(嶋田智之)

アルピーヌA110RのベースのA110に乗ったのは今尾直樹さん

私にとって1発目のA110GTは、昨年6月に箱根で開かれた試乗会以来だった。MTがないことを理由に「マイ夢の買い物リスト」から消したつもりだったけれど、乗るとアカンです。300psにアップした1.8リッターターボは“スポーツ”に切り替えるとヴォッヴォッヴォッというレーシーなサウンドを発し、乗り心地が若干引き締まってドライバーを心地(よい緊張に誘う。“トラック”にすれば、パドルで7段DCTを操ることになり、自分で操縦している感はいっそう強くなる。MTがなくてもイイじゃないか。ターンパイクをイッキに駆け上り、下りは怖いので “ノーマル”で駆け降りる。あのブドウは酸っぱくてマズイのさ。と呟くイソップ童話のキツネを真似ようと思っても、甘くてウマイことを私はすでに知っている。コーナーに入る手前で減速すると、DCTがブリッピングしながら自動的にダウンシフト。フロント・スクリーンの景色がビューンと横に流れ、コーナー出口の先に新しい世界が見える。ような気がする。同時にこれぞ無の境地、という感覚もある。やっぱり自動車はオモシロイ(C)渡辺和博。(今尾直樹)

アルピーヌ A110 GT

アバルト500eのベースはもちろんフィアット500e! 乗ったのは吉田由美さん「可愛すぎる!」

抜群に可愛い! 可愛すぎる! 500eはフィアット500の後継車ですが、新型モデルは電気自動車(BEV)。最後のeは、もちろんelectricの「e」。オンラインでの発表の時、一目見ただけで恋に落ちました!(笑)去年の「日本カー・オブ・ザ・イヤー」でも「デザイン・オブ・ザ・イヤー」はこの車を選んだほど、2022年の私のイチオシ車。フォルムもディテールも全部カワイイ! 中でも「チコちゃん」目に見える、ちょっと悪いこと企んでる系なフロントライトがインパクト大。カワイイだけではなく、ちょっと悪いコな感じのギャップが心を掴むのかも。高価ではありませんがハイセンスというところも好感度大。たとえばダッシュボードの素材感はメッシュ状の編み込みスタイルで、例えるなら「ボッテガ・ヴェネタ」のカジュアル版といった佇まい。ざっくりした編み方が素敵です。しかも季節を問わない素材のためオールシーズン見た目的にも快適。唯一の(?)弱点は充電系。多種ある日本の充電器の中では相性が悪いものもあるらしく急速充電が禁止。これさえ克服できれば……。惜しい(笑)!(吉田由美)

フィアット500e

写真=茂呂幸正(人物)

(ENGINE2023年4月号)

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