2023.04.03

CARS

「ハンドルを切り出した時のあいまいさがない!」 びっくりするくらい精度感の高い操縦性を持ったSUVだ! これがジープ・グランドチェロキー・リミテッドに試乗したモータージャーナリストの生の声だ!!

ジープ・グランドチェロキー・リミテッド

全ての画像を見る
2023年の注目の輸入車38台を一同に集めたエンジン大試乗会に参加したモータージャーナリスト40人が注目するクルマ! ロングホイールベース版より100キロも軽いグランドチェロキー・リミテッドに乗って、桐畑恒治さん、石井昌道さん、斎藤聡さんの3人が思わず叫んだ!

精度感の高い操縦性

advertisement


ヨッコイショッとドライバーズ・シートによじ登る。眺めがいい。さすがにフルサイズSUVはでかい。さらに大きな3列シートもあるが、このサイズになると感覚的には誤差の範囲。クルマの横に立つとそそり立つような圧迫感がある。フルサイズSUVの迫力は凄い。さぞや街中では手に余るのだろうと思いきや、いざ走り出してみるとボディを持て余すようなシーンには出会わず(細い路地に入り込まなかったこともあって)むしろ、ステアリング操作に対してびっくりするくらい精度感の高い操縦性を持っている。ハンドルを切り出した時のあいまいさがない。握りこぶし1個単位ではなく指1本分とか2本分の操作がちゃんとクルマの動きに反映されるのだ。エンジンは2リッターターボを搭載。非力どころか力強く伸びがあり、オンロードなら十分。大味なアメ車のイメージなど一切なく、運転するほど楽しくなってくる。しかも、速く走らなきゃという強迫観念に迫られることもなく、気持ちよく自分のペースで走っていられるところもよい。(斎藤聡)



軽いのがいい

アメリカン・ラグジュアリーSUVの代表格である“グラチェロ”。昨年登場したロングホイールベース仕様に続いて上陸したショート・ホイールベース版は、全長で300mmほど短くなっているにもかかわらず、威風堂々としたスタイルは変わらず。若干間延びした印象を抱いた“L”よりも、個人的には凝縮感があっていい。ジープの本懐たる悪路走破においては、コンパクトなほうが優るに違いないだろうし、昔からのファンにも好まれるはずだ。もっとも、ラフロードを走る機会の少ない日本のユーザーにとってはあまり関係のないことかもしれないが、それでもLの同グレードと比べて100kg軽い点は見逃せない。同じ2リッター直4ターボでも軽快感という意味ではやはりこちらに軍配が上がり、太いトルクからもたらされるドライバビリティの高さは、特に街中の使い勝手の良さに違いが現れてくる。結局のところ3列目は快適とまではいかないはずだし、使用頻度を考えても強い必要性を感じない。といいつつそんな選択肢が用意できる、ユーザー第一の姿勢。そんなジープの強さを感じる1台だ。(桐畑恒治)

シャシー能力が想像以上

現行のグランドチェロキーは2021年12月に3列シートのLから日本導入が始まったが、2022年10月に2列シートの標準ボディを追加。全長は300mm短くなった4900mmで大台の5000mm以内に収まるから、自分の射程圏内に入ったと喜んでいる人もいるだろう。車両価格はLのリミテッドが907万円なのに対して標準ボディのリミテッドは892万円と、意外や差が少ない。Lのほうはホイールベースも長いので、ピッチングの少ない落ち着いた高速クルージングが味わえたが、それは標準ボディでもあまりかわらず、海岸沿いの自動車専用道をのんびりと流すのがこの上なく気分が良かった。2090kgの車両重量に2リッターターボでは心許ないかと思いきや最大トルクが400Nmもあるので不満はない。アクセルを踏み込めば意外なほどパンチがあって軽快に加速していく。クルージングの気持ち良さは古き佳きアメリカ車をイメージさせるが、コーナーでは欧州車的に引き締まっていてしっかりとした操縦安定性をみせる。想像以上にシャシー能力が高いのが現代のグランドチェロキーなのだ。(石井昌道)



写真=茂呂幸正/神村聖/郡大二郎/小林俊樹

(ENGINE2023年4月号)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement

advertisement

PICK UP

advertisement