2023.03.21

CARS

世界で最も売れているメルセデス・ベンツ、GLCの新型を日本導入 3月末から820万円で販売

メルセデス・ベンツがDセグメントSUV「GLC」の新型を日本へ導入する。2022年にドイツで発表された2代目で、3月末から販売が開始される。

2021年と2022年のトップセラー

BMW・X3やアウディQ5、レクサスNXがライバルとなる新型GLC。先代となる初代は世界累計260万台を販売したほか、2021年と2022年にはCクラスを抑えて、メルセデス・ベンツすべてのラインナップの中でもっとも販売台数の多い、世界で一番売れたメルセデス・ベンツに輝いている。



全長を50mm延長、全幅は変わらず

ヒット作の次のモデルということで、基本的には先代の正常進化版となる。ボディ・サイズは全長4720mm×全幅1890mm×全高1640mmで、先代より全長が50mm長いが、全幅は同じ。ホイールベースは15mm長い2890mmになった。

エクステリアはパッと見は先代とよく似ているが細部はけっこう異なる。クロームの縁取りとエンブレムから左右へ伸びるバーを備えたフロント・グリルと、それに連続性を持たせたスリムなヘッドライトを備え、メルセデスの最新ラインナップに通じる曲線的なスタイリングとなった。フロント・バンパーはアンダーガード風のワイドなクローム・トリムが設置される。



抑揚を持たせた呼びやかなサイドビュー

「AMGライン」仕様はスリーポインテッドスターを散りばめた末広がりの台形に近い独自のフロント・グリルを採用。フロント・バンパーは開口部が拡大され、よりアグレッシブな印象に仕上げられている。全長も標準仕様より5mm長い。

ボディ・サイドのデザインはキャラクターラインを減す代わりに曲面で抑揚を持たせているのが大きな特徴。前後ライトから伸びたラインとドア下部のラインがアクセントとなっている。サイド・ウインドウの下のラインはDピラーへ向けて緩やかに上昇させることで躍動感を演出。リアはスリムな逆三角形のテールライトと水平基調のバンパーでワイドさとシャープさを強調した。Cd値は、0.29をマークする。



Sクラス譲りの大型ディスプレイ

インテリアはダッシュボードの中央に縦型の大型ディスプレイを備えた、新型Sクラスなどと同じメルセデス最新のデザインを採用。送風口は角形の新しい形状で、全モデルに本木目のトリムを用いている。ドライバーの前に設置される12.3インチのコックピット・ディスプレイは3つの表示スタイルを設定。中央に配したナビゲーションをはじめとするインフォテインメント用のメディア・ディスプレイは11.9インチで、ドライバー側に6°傾けることで視認性を高めている。ステアリング・ホイールはリムにハンズオフ検知のための静電容量式センサーを備えた最新世代だ。

シートは2列配置で、乗車定員は5名。荷室容量は通常時が620リッターで、リア・シートのバックレストを約10度起こしたカーゴ・ポジションにすると約70〜80リッター増やすことができる。また後席を倒した最大時には1680リッターまで拡大できる。



マイルド・ハイブリッドの2.0リッター・ティ―ゼル

パワートレインはマイルド・ハイブリッドを備えた2.0リッター直4ディーゼル・ターボの1タイプのみ。OM654M型と呼ばれるエンジンは197ps/440Nmを発生し、最大23ps/200Nmの短時間ブーストが可能なモーターを組み合わせる。

エンジンは既存のOM654型に対し、新型クランクシャフトの採用によりストロークを延長することで排気量を42cc拡大し、燃料噴射圧を2700barへと200bar引き上げるとともに、可変タービンの水冷ターボやナトリウム封入式冷却ダクトを内蔵したピストンを装備した。トランスミッションは9段ATで、4輪を駆動する。



オフロード・モードを新設

走行モードに新設定された「オフロード」モードを選択すると、トランスミッションの特性が悪路走行用に切り替わるとともに、急な下り勾配で速度を一定に保つなど安定走行をサポートするDSR(ダウンヒル・スピード・レギュレーション)、カメラを用いて車体前方下部の路面の映像を仮想的に映し出す「トランス・ペアレント・ボンネット」、車両の傾きや操舵角、標高などを表示する「オフロードスクリーン」が起動し、オフロード走行をサポートしてくれる。

また、運転支援システムはSクラスと同レベルの最新版を導入。エア・サスペンションや後輪操舵、SUV初のARナビゲーションなどをオプション設定した。

ラインナップはGLC220d 4マチックのワングレードで価格は820万円。AMGラインパッケージは60万円のオプションとなる。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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