2023.03.25

CARS

「911GT3への忖度など微塵も感じられない!」 内燃機最後の至宝の4リッター NAフラット6! これがポルシェ718ケイマンGT4RSに試乗したモータージャーナリストの生の声だ!!

ポルシェ718ケイマンGT4RS

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2023年の注目の輸入車38台を一同に集めたエンジン大試乗会に参加したモータージャーナリスト40人が注目するクルマ! 9000回転まで一気に炸裂するNAフラット6が凄い! アドレナリン出まくりの718ケイマンGT4RSに藤原よしおさん、河村康彦さん、竹岡圭さんの3人が思わず叫んだ!

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最良にして等身大のRS


事前情報からすると、もはや公道ではトゥー・マッチなのでは? と想像していた718 ケイマンGT4RS。ところがタウン・スピードで走ってもギクシャク感はないし、西湘バイパスの継ぎ目でも思ったほどバタバタしない。思っていたよりは俄然乗り心地がいい。おお? と思って箱根ターンパイクを駆け上がったら、そこはもう別世界。内燃機最後の至宝というべき4リッター NAフラット6は6000回転を超えたあたりから“カムに乗り”はじめ、7500回転を超えるとレブリミットの9000回転まで、一際甲高くなるエキゾーストノートをBGM に一気にパワーが炸裂! そして何より驚いたのが、ミドシップらしい鋭い切れ味を持ちながらも、ダウンフォースが効いているのかフロントの接地感が頼もしいステアリング・フィールと、スポーツ・モードにしてもガチガチになりすぎず、しっかりと4輪が路面を捉えるシャシーの底知れぬポテンシャル。もちろん鈴鹿のフルコースを攻めたら最高だろうけど、これなら公道でも十分に楽しめる。これぞ僕らの夢見る内燃機ポルシェのあるべき姿。最良にして等身大のRS。(藤原よしお)



ワニの革を被った狼そのもの

これまでも、911信奉者(?)を過度に刺激しないように配慮をしながら、『GT4』や『GTS4.0』などとミドシップ・モデルのパフォーマンスに磨きを掛けて行く動きが認められはしたもの。けれども「一気にここまで弾けてしまうとは!」とそんな驚きを隠せなかったのが、実際にこのモデルと初対面をした際の第一印象だ。あちこちに見慣れぬ“穴”が口を開き、リアにはスワンネック型の巨大なウイングが装着された上、あまつさえクォーター・ウインドウまでもが潰されてインテークに改造された末に低く構えたその姿は、もはや911GT3への忖度など微塵も感じられない割り切り方。それでも数字上、500psに留められた最高出力にはまだ僅かな“気遣い”の形跡が認められるものの、回転が高まるほどに活気が高まり、特に5000rpmを超えたシーンでは同じ4リッターではあってもGTS用とは明らかに別ものの回り方をするエンジンは、GT3同様にアドレナリンがほとばしるもの。言うなればそれはまさに、ワニ(ケイマン)の革を被った狼そのものだ。(河村康彦)

マニュアルのように見えるシフト・レバーを持つが、実は7段PDKだ。

クルマを降りてもワクワクしっぱなし!

今年の冬は大寒波到来ということで、厚手のダウン・コートを持ってきていたのが正解でした。このクルマ、バケット・シートがついておりまして、シート・スライド以外調整不可能。身長159cmの私が座ると、メーターが真正面に来るくらい低い位置で設定されているので、クッション代わりにお尻の下に詰め込んだ次第です。しかし、そんなひと手間は些末なことと片づけられるくらい、アクセルをひとたび煽れば奏でられる咆哮。体中に伝わってくるダイレクト感。とはいえ、レーシングカーのような厳しさはなく、日常生活の中で一体となれる絶妙なフィーリングに、さすがだなぁと深く頷かされたりして。クルマから降りても、まだしばらくの間ワクワクさせてくれるような強烈な余韻を残しつつ、普通にショッピング・センターにお買い物にも行けちゃうクルマって、そうあるもんじゃありません。プレミアム・カーとスーパーカーのちょうど真ん中に位置するポルシェ・ブランドを、見事に具現化したモデルだと思いました。ただし私が買うなら、電動シートを選ぶことにします。(竹岡圭)

写真=茂呂幸正

(ENGINE2023年4月号)

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