2023.06.07

CARS

「今はこんなデザイン、絶対できない!」 細いピラーが超絶美しいBMW 3.0CSi (1974年型) 【あなたのちょっと古いクルマ見せてください! その1】

1974年型BMW 3.0CSIとオーナーの吉本さん。

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BMW初代3シリーズ318iからカーライフをスタートさせ、今も数々の名車とともに暮らす吉本さんのカーライフを彩るのは、あまりの美しさに思わず衝動買いしたBMW 3.0CSiなのだった。

クルマ好きのルーツはBMW

フィヨルド・ブルーという名前がぴったり似合う、淡いブルー・メタリックのBMW3.0CSiが約束していた公園の駐車場にやってきた。新車と見紛うばかりにシャキッとしたこのクルマのオーナーは、都内で診療所を営む吉本一哉さん(66)だ。



「7年前の春に買いました。たまたま売られているのをネットで見かけて、これは! と思い、すぐに見に行きました。そして次の日には、ハンコを押しに(笑)」

空冷世代のポルシェも愛する吉本さんだが、クルマ好きのルーツはBMWなのだという。

「学生時代、バルコムが仕入れてすぐに飛びついたのが初代3シリーズ(E21型)318iです。排ガス規制でパワーは全然なかったけれど、あの気密性やハンドリングの良さは当時の日本車には全くないもので、これはすごいなぁ、と思っていました。それでハマっちゃったのかなぁ」

インテリアはフル・オリジナルで新車時のような状態を保っている。

318iには5年乗った。その後は仕事で遠くに行くことが増え、535i、740i、750iと乗り継いでいたのだとか。それ以降、出張が減ってからはポルシェ党だったという吉本さんに、この3.0CSiを選んだ理由を聞いた。

「もともとこの年代のBMWは好きだったけど、とにかく内装の綺麗さにびっくりして。この類のクルマも今ほどは高騰していなかったし、1オーナーで3.7万キロ。こんな個体、今、手に入れなかったら一生の悔いが残ると思ったんです。当時はいろいろと見に行っていたけれど、この時ばかりは本当に買うのがわかっていたと、後からカミさんに言われましたよ(笑)」

乗降時にどうしても擦れてしまうサイドの部分もとても綺麗なシート。

吉本さんのお気に入りは、線の細い、すっきりとしたスタイリング。

「ピラーの細さなんて、横転したら簡単につぶれてしまいそうだけど、今は絶対こんなデザインできないでしょ。この華奢な感じが好きなんです」

ほかにも、74年から採用されたタービンタイプのデザインのホイールや、フロントとCピラーに取り付けられた七宝焼のエンブレムが吉本さんこだわりのポイントだ。



手に入れてから7年で5千キロを共にしている。乗ってみて、どうですか?

「クルマのトラブルはといえば、買ってすぐの頃に点火系の調子が悪くて、ディストリビューターをドイツから取り寄せた新品に換えたくらいです。あとは、足回りをリフレッシュした程度で、基本的には好調そのものです」

冷房もしっかり効いて、ブレーキも4輪ともにディスクだから、今でも普通に乗れてしまうそうだ。

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