2021.07.17

CARS

「グローブスペックス」代表の岡田哲哉さんの人生最高の相棒は、ポルシェ911カレラ2!

3世代のボクスターを乗り継いだ後に、運よく巡り会った911カレラ2(964タイプ)。毎日をともに過ごす、人生最高の相棒だ。

世界一の眼鏡店

このロケ当日は、降水確率90%という最悪の予報だったが、撮影時間が近づくにつれて好転し、なんとかシャッターを押すことができた。そんな曇り空の下、待ち合わせ場所に現れたポルシェは、まるで青空のようなブルーだった。

この美しいポルシェのオーナーは、現在、東京・渋谷をはじめ国内に3店舗を構える眼鏡店「グローブスペックス」代表の岡田哲哉さん。イタリアで開催される世界最大規模のメガネ展示会「MIDO」で2017年から2年連続で「BESTOREAWARD」を受賞するなど、“世界一の眼鏡店”のオーナーとして注目されている。また、ファッション、オーディオ、家具など、さまざまな分野にも造詣が深く、数々のメディアに登場しているので、ご存知の方も多いだろう。

本日のサングラスはファッションブランド「Scye」とのコラボレーションによる、「Scye SPECS」のクラシックなラウンド型の新作モデル。

クルマに張り紙!

岡田さんが本格的にクルマに乗りはじめたのは1980年代。ニューヨーク駐在の銀行員時代に遡る。

「当時のニューヨークは、とても治安が悪かった。シャッター付きのガレージを借りる金銭的な余裕もなかったので、新車に乗れる状況ではなかった。あえてドアを開けたままで駐車して“このクルマには、なにも積んでません!”という張り紙をしたりして(笑)」


日本に戻った岡田さんは、一念発起して転職。大手眼鏡店に勤務したのち、自身の眼鏡店・グローブスペックスを1998年にオープンする。ポルシェ歴はその後のことだ。

「2000年に初代のボクスター、986を購入しました。そこから、987、981と、3世代のボクスターを乗り継ぎました。代を重ねるうちに、だんだん電子制御が進化し、(コントロール性&安全性優先の設定のため)物足りなさを感じるようになっていました。そう思っていた矢先、ご縁があって、この964を譲っていただくことができた。本当にラッキーでしたね」


1989~93年に販売されたこの964は、911の3代目。空冷エンジン搭載としては、最後から2番目のモデルとなる。

1989~93年に製造された964型は、911の3代目にあたり、空冷搭載エンジンとしては最後から2番目となる。先代930型のデザインを踏襲した外観ではあるが、80%のパーツを新たに設計した。

まるで新車のようなシート。前オーナーから受け継いだ愛車に、日々、大切に乗っている。

美しい“海の”ブルー

「ずっとミツワ自動車の担当者に空冷のポルシェが欲しいと伝えていたら、偶然、手放そうとされている前オーナーの話がありました。実際に見て、その佇まいにひと目惚れでした。今でも、その熱はまったく冷めません。走行距離もたったの2万7000km、内装のコンディションも申し分ありませんでしたね」

気にいったのは、鮮やかなボディ・カラーだった。訊けば、“マリタイム(海の)”ブルーという、かつてポルシェ964や968に採用された美しいカラーだ。


「ほぼ毎日乗っていますが、今でも自分のクルマを見ると惚れ惚れします(笑)。そしてキーを回してスターターモーターからエンジンに点火した直後の空冷の独特な咆哮音には、いつも気分があがりますね。最近はなかなか遠出する機会がなく……。昨年オープンした京都店まで乗っていきたいのですが、弾丸出張がどうしても多くて、このクルマで行く状況でもないんです。けれど、GTカーとしての964は、長距離の高速走行も安定感があって、非常に満足しています。慣れてしまったせいか、乗っていて室内の狭さは感じることはありません。いたって快適です。スピードを出さず、低速で走っていても、空冷独特の乾いたエンジン音が愉しめる。こればかりは他の車では味わえないですね」

音楽好きの岡田さんがこだわったのは、高音質なカー・オーディオ。米国のオーディオメーカーのボストン・アコースティックスと、デンマークのディナウディオを組み合わせている。

リアフードにドイツやイタリアのオーナーズクラブの古いエンブレムを取り付けて、ドレスアップしている。古き良き時代のヴィンテージにも造詣が深い岡田さんらしい遊び心あふれる楽しみ方だ。4月12日に移転オープンしたグローブスペックス渋谷店(東京都渋谷区神南1-7-5 アンドスビル1階&3階)では、現行モデルのアイウェアはもちろんのこと、ヴィンテージのアイウェアも豊富に取り扱っている。

ゆったりクルージングしても気持ちがいいし、空冷のポルシェに乗っているという満足感は、所有して5年ほど経った今も変わらないのだそう。内装を見せてもらうと、シートも毎日乗っているとは思えないほど、美しさを保っている。前オーナーから受け継ぎ、大切に乗っていることがうかがえる。岡田さんが所有してからは、オーディオ・スピーカーを新しくしたくらいで、どノーマルの状態。ブレーキフォースや一部の消耗品を交換しただけで、これまで大きなトラブルもないという。「人生最高の相棒に出会えたと言っても過言ではない。このまま大切に乗り続けようと思っていますので、一生手放しません」



ひととおり撮影が終わると、渋谷店のリニューアル・オープンの準備で多忙だということもあり、岡田さんとブルーのポルシェは、足早に去っていった。撮影中はまったくその気配がなかったのだが、岡田さんが帰路についてから天気が一変し、雨が降りはじめ、そのまま数時間やむことがなかった。このロケの日、岡田さんのポルシェは“海の”ではなく、“晴天の”ブルーをまとっていたのだった。

文=小林尚史(ENGINE編集部) 写真=若林武志


(ENGINE2021年6月号)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

PICK UP



RELATED