2023.07.10

CARS

「Vintage Club by KINTO」とはいったい何か? きっかけは、トヨタ関連会社の有志たちが上げた「クルマの国宝を守りたい!」という声だった!!

旧車にときめく

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2023年5月現在、レンタカーには70年代から90年代までのトヨタ車8台がラインナップされている。しかしながら旧いクルマを不特定多数の人に貸すというのは、機械的にもリスクのある話だ。そこで各々のレンタカーは徹底的な整備をした上で、個体に応じて冷却やブレーキを強化したり、クーラーを追加するなど、いつでも安心して乗れるための適切なアップデートが加えられている。また、入手した時点で欠品があり、オリジナルパーツの入手が難しいものについては、割り切って社外品を装着するなどのモディファイが加えられていることもある。

CELICA LIFTBACK 2.0GT (1975) 社外品のAE86用車高調、ワンオフのエキマニ&マフラー、ヴィッツ-RS用のブレーキ、ワンオフのオバフェン、パワステなどを装着してビギナーにも扱いやすい1台。8時間3万円から。

そこには「コアな旧車ユーザーより、その一歩、二歩手前でいいなと思いながら、二の足を踏んでいる方がノックしやすい状況を心がけています」と布川さんが語るとおり、モビリティプラットフォーマーのトップランナーとして一人ひとりの「移動」に「感動」を、というKINTOの志を旧車の世界でも等しく提供したいという想いが込められている。

そのため全国のディーラーの協力を得て、期間限定で何台かを貸し出すキャラバンを積極的に展開したり、クラブのインスタグラムやフェイスブック、メールを通じて、Vintage Clubに関わる3社のスタッフが旧車の悩みや相談に応える「よろず相談」を行うなど、様々な形で活動の幅を広げている。

COROLLA LEVIN (1974) 基本部分はノーマルながら、2T-Gエンジンはソレックス・ツインにファンネルをつけ、社外のタコ足やマフラーでファインチューン。さらにサスペンションを固め、ワイドリムのワタナベ8スポーク・ホイールに185/60R14のポテンザRE-71RSを組み合わせるなど、ボーイズレーサー風モディファイを施している。8時間3万円から。

その甲斐あって、レンタカーも約1年で250組以上が利用。そのうち1/3を30歳代以下が占め、東京で行ったキャラバンでは、稼働率100%(!)を記録する人気ぶりだったという。

そこで気になったのは、このレンタカーたちの今後だ。布川さんによると、まだ具体的な時期や方法は決まっていないものの、クラブのメンバーで大事にしてくれる方に売却し、新たなクルマを導入する流れを作っていきたいとのことだった。またそのラインナップに関しても、トヨタ車に拘らず、他メーカーのクルマにも手を伸ばしたいという希望を持っているそうだ。

「若者のクルマ離れというけれど、こういうのを見るとみんなビビッとくる。僕たちのサービス開発は、いつも“ときめき”を大切にしているのですが、若い方、関心がなかった人たちもときめいてくれるような存在になれたらいいなと思っています」

文=藤原よしお 写真=茂呂幸正(メイン/人物)、KINTO

◆とあるオーナーから託された1982年型のソアラ2.8GTとボロボロだった1988年型MR2、レストアされた2台はどんなクルマに仕上がっていたのか? 試乗リポートはこちら!

当日はリモートでお話を聞いた布川 康之さん(KINTO 総合企画部 部長)写真=KINTO
布川康之さん(写真=KINTO提供)

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(ENGINE2023年7月号)

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