あなたのちょっと古いクルマ見せてください！　996型ポルシェ911ターボを買った自動車評論家の西川淳さん　人生二度目の911生活を決断したわけは？

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996型ポルシェ911ターボを買った自動車評論家の西川淳さん

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内装はグリーン一色

どうせなら変わった色味がいいな、と思っていたところ、この個体を見つけた。外装はブラックメタ。最近また黒がいいと思い始めていた（だいたい十年サイクル）からちょうどいい。内装はグリーン一色！　なんでもネフライトグリーンと言うらしい（パワーストーンの色やね）。白やシルバーとの組み合わせは見たことがあるけれど、ソト黒では初めて。ネットのディテール写真で一目惚れ。しかもお値段450万円！　ソッコー連絡してみたところ、希望の場所まで見せに持っていきます、とのこと。そのフットワークの軽さに「タマに自信あり」の意気を嗅ぎ取った。

「この内装色が決め手になった」という鮮やかなグリーンのインテリアが眩しい。

相場よりも安い理由は三つあった。まずはティプトロ。ターボはむしろティプトロがいいと思っていた。次に10万km超え。多走行物件は前オーナーによるメンテ次第で“ええ買いもん”になる。この個体がそうで、随分と神経質なオーナーだったようだ。最後に並行輸入車。ディーラー車ではないが実はミツワ物。996からポルシェ・ジャパンに輸入元は変わっていたが、しばらくはミツワも意地で入れていた。

ワケあって本業引退後にとってあった二度目（前回は20年前の993ターボ）の911生活が始まろうとしている。整備の行き届いた個体だったから今のところ不満なし。性能的には未だ現役感があって、シュッパーンと弾けるような加速は、最新モデルに比べて制御が稚拙なぶん、体感的に十分スリリングだ。これでいいじゃないか。

二度目が始まったばかりだけれど、これを機に三度目、四度目の出会いがあることを早くも期待。いかん、結局、ドロ沼ふたたび。

文＝西川淳　写真＝茂呂幸正

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（ENGINE2023年7月号）

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