2023.06.06

CARS

アストン・マーティンDB12発表 「12」だけど8気筒を積んだ、GTを超えるスーパーツアラー

アストン・マーティンが「DB11」の後継車となる新しい2ドア・スポーツクーペ「DB12」を発表した。アストン・マーティン曰く、グランドツアラーを超える、世界初のスーパーツアラーだという。

アストンらしさを活かしつつ進化

エクステリアはDB11の正常進化といったフォルムを有するが、トレッドをフロントで6mm、リアで22mm拡大。アストン・マーティン独特のデザインを持つフロント・グリルは大型化され、新形状のスプリッターや新しい意匠のデイタイム・ライトが与えられた新型ヘッドライトを採用することで、フロントまわりに新しい息吹をもたらした。コンパクトになったフレーム・レスのドア・ミラーは空力改善にも寄与している。



伝統のT字型デザインを踏襲

インテリアは水平基調のダッシュボードとスロープを描くセンターコンソールがT字型に交わる。コンソールには10.25インチのタッチ式画面が備わり、その下には各種スイッチ類がレイアウトされる。新型インフォテインメントシステムはワイヤレスでのスマホ・ミラーリング機能に対応する。

レザーはスコットランドの老舗ブランド、「ブリッジ・オブ・ワイル」製で、手縫いのステッチで仕上げられる。オーディオはこれまでの「バング&オルフセン」に代わり、イギリスの高級オーディオ・メーカーである「バウワース&ウィルキンス」をパートナーに迎えた。



680psの4リッターV8ツインターボ

エンジンは4.0リッターV8ツインターボを搭載。最高出力はクラス・トップレベルを謳う680ps/6000rpm、最大トルクは先代のDB11より34%アップとなる800Nm/2750-6000rpmを発生する。DB11などに採用されていた従来型のユニットに対し、カム・プロフィールと圧縮比の変更、大型ターボ・チャージャーの採用、冷却系の改善などを実施。0-97km/h加速は3.5秒、最高速度は325km/hに達する。

トランスミッションは専用セッティングの8段ATで、DBモデル初の電子制御式LSDを介して後輪を駆動する。ブレーキ・ディスクは鋳鉄製でフロントが400mm、リアが360mm。また、27kg軽量なカーボンセラミック製のブレーキ・システムもオプションで選べる。



新世代ダンパー・システムを搭載

サスペンションは新世代の電子制御アダプティブ・ダンパーを装備。ダンパーの容量を拡大したことで走行モードに応じた調整の幅が広がっている。タイヤは専用設計のミシュラン・パイロットスポーツ5Sで、フロントが275/35R21、リアが315/30R21。ホイールは最先端のシミュレーション技術を用いることで既存の20インチより8kgの軽量化を実現した。

イギリスでのデリバリーは第3四半期に開始される予定だ。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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