2023.07.03

CARS

MTでも最高の安全を提供 スバルがMT用のアイサイトを開発し、今秋改良のBRZから導入へ

スバルがMT車に対応する運転支援システム「アイサイト」の開発。今秋発売の改良型BRZから導入を開始する予定だ。

MT車に適応するため改良

既存のAT車用をベースにMT車に適応するために改良が加えられたMT用アイサイトは、プリクラッシュブレーキと追従機能付きクルーズコントロール、車線逸脱及びふらつき警報、先行者発進通知、後方ソナー警報を装備する。



機能の一部を変更および削除

大きな違いはプリクラッシュブレーキとアクティブ・クルーズコントロール(追従機能付きクルーズコントロール)で、動力の断絶が運転者の操作に委ねられるMT車の特性に合わせて機能を変更している。

プリクラッシュブレーキは緊急制動によりエンジンがストールしても制動を継続。さらに、エンジン停止後もブレーキの油圧系統を閉鎖することで、完全停車まではもちろん、その後も一定時間は制動力を維持する。その後も静止状態を継続するには、ブレーキの操作が必要になる。このプリクラッシュブレーキ機能は通常は1km/h以上、空走時は8km/h以上で作動。サーキット走行時など、不要な際にはオフにすることも可能だが、エンジン始動時には常にオンになる。



クラッチや変速操作ができる

追従機能付きクルーズコントロールはエンジンがストールしないように作動領域下限を25km/hに設定。これは、6速走行時でもストールしない速度を想定して決められたという。その範囲内であればクラッチや変速の操作が行える。クラッチ操作中は一時的に加速を止め、エンジン吹け上がりを防止する。

25km/hを下回った場合やクラッチを踏み込む、ニュートラル走行が5秒継続した場合には追従走行制御機能がキャンセルされ、その後はドライバーによる運転操作が必要となるのがAT用システムとの相違点だ。その引き継ぎの余裕を生むため、低速時は車間距離が従来よりやや長く設定されている。

なおAT誤発進、誤後進抑制機能は発進時にクラッチ操作を行うMTでは不要なため非搭載。後退時のブレーキアシストは踏切などで自動ブレーキが誤作動した場合、その解除が遅れることで後退での緊急脱出に支障が出る可能性が想定されることから採用が見送られた。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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