ヤフオク7万円エグザンティアのオーナー、エンジン編集部ウエダ、ポーランドでシトロエンXMの5台持ちオーナーと出会う！【シトロエン・エグザンティア（1996年型）長期リポート#22（番外篇3）】

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ポーランド旅行2日目のドライバーを務めてくれたLech Poddany（レッフ・ポッドダニ）さん。NERISという会社の代表で、5台のシトロエンXMをはじめ、シトロエンSM、DS、CXのほか、ジャガーなど多くのクルマを所有している。彼の後ろにいるXMは3リットルV6ガソリン＋5段MT仕様で走行距離は12万km。後ろの初代C3は奥様用とのこと。

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同好の士の、似たようなクルマたち

朝、約束の時間にホテルにやって来たのは、NERISという会社を経営するLech Poddany（レッフ・ポッドダニ）さん。そして昨日空港に出迎えにも来てくれた通訳のマルタ・セヴェリンスカ（Marta Sewerynska）さんと、ブルー・モーリシャスのエグザンティアだった。

レッフはイェンドジェイの知人であり、francuskie.plのサポーターのひとりのようで、豊かな髭をたたえた優しそうな紳士だった。挨拶もそうそうに、さっそく彼のドライブで西を目指す。このエグザンティアはfrancuskie.plが2018年に購入したリポート車らしいが、どうやら代表者のイェンドジェイの愛車みたいだ。2000年型のいわゆる後期型で、1.8リットルDOHCエンジンと5段MTにハイドロニューマチックのサスペンションという組み合わせ。ポーランドは右側通行なので、とうぜん左ハンドルである。レッフはこのちょっと旧いクルマをなんなく操って、混み合った朝のラッシュをすいすいと抜けていく。この手のクルマの操作に慣れているのだろうか。彼の運転がとても丁寧なこともあるけれど、自分がいつも乗っているエグザンティアより、ずっと静かで乗り心地がいいのが、ちょっと悔しい。

走行距離は20万kmを優に越えているが、内外装のリフレッシュやメンテナンスに購入額を遙かに越える投資をしており、サビも傷もない素晴らしい状態を保っている。francuskie.pl内で“xantia”と検索すれば、このクルマのリポートがたくさん登場するので是非ご一読を。いやはや自分のことを棚に上げてなんですが、どこの国でもおかしなことをしているクルマ好きはいるものです（笑）。

道中、日本へ留学経験もあるというマルタの助けを借りつつ、レッフとポーランド語と英語と日本語がちゃんぽんになりながらクルマ談義に花を咲かせていると、なんとレッフ本人もまた、とんでもないエンスージァストであることが分かった。彼はシトロエンXMを5台も持っており、さらにジャガーの2ドア・モデルに目がないのだという。なんてこった、それじゃエグザンティアぐらい、操るのが上手いのは当たり前である！

こうして彼との会話はどんどんマルタが理解できないディープな内容に（笑）。ポーランドにおけるユーズド・シトロエンの相場、コンディションの見極め方などを夢中になって話していると、あっという間にジェラゾヴァ・ヴォラに到着してしまった。

ところがこの日はなんと偶然にもショパンの誕生日で、生家の中は取材中のテレビ局クルーが占有しており、入れなかった……。

ショパンについて実は思い入れのない僕はぜんぜん気にしていなかった。しかし彼女たちは気を遣って、午後はポーランドの鉄道を見物してはどうかという。

でも、正直僕は、さっき話していたレッフのクルマのことが気になった。聞けば彼が車両を保管している事務所は、ここからワルシャワ市街へ戻る途中にある。夜のエグザンティア生誕30周年パーティの開始時間までは、まだ十分余裕がある。こうしてこの日の午後、僕は急きょレッフのシトロエンとジャガーたちに、会いに行くことになったのだった。

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