2023.11.03

CARS

「クルマとドライバーがこんなにごく自然に対話できるスポーツカーは他にない! by 斎藤聡」 総合第1位はなんと5連覇のこのクルマだ! 自動車評論家41人が選んだ「2023年いま買いたいクルマのランキング!」

総合第1位は、このスポーツカーだった!

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雑誌『エンジン』の大人気名物企画、「エンジン・ホット100ニューカー・ランキングス」。今年のテーマは原点に帰って僕たちクルマ好きの欲望を一番刺激するクルマ、愛することができるクルマは何かだ。41名のホット100選考委員のジャーナリストと編集部員、そして今年はEPC(エンジン・プレミアム・クラブ)会員も加わって、2023年の今だからこそ買いたいと考える20台にポイントをつけて投票し、新車で買える注目の100台を選んだ。まずは2023年版のホット100に選ばれた上位20台をカウントダウン形式で発表する。41名中27名の選考委員と、36名中9名のEPC会員が票を投じ、今買いたいクルマ100台の頂点に立ったのはこのクルマだ!

2023年度の総合第1位は、5連覇を達成したアルピーヌA110! 476pt

なんと5連覇である。次から次へと登場する様々なジャンルの新型車の中にあって、ただ1台のクルマが5年連続で最も魅力的なクルマに選ばれた。しかも選者は熱狂的なアルピーヌ・ファン……というわけではなく、年間に100台を超える新型車に乗る海千山千(失礼)のモータージャーナリスト41名と36名のEPC会員。アルピーヌA110のどこにそれほど強烈な魅力があるのか。同車を高く評価した委員の言葉を拾いあげることで、その魅力を浮き彫りにしてみたい。



特徴的なのは、スポーツカーでありながらその魅力の理由に“速さ”を挙げる声がほとんどないことだ。

例えばA110のオーナーでありHOT1に推した石井昌道は、他にも素晴らしいスポーツカーは存在するとしたうえで、「ハンドリングの一体感や程よい快適性とのバランスはピカイチだと感じている」と言っており、スポーツカーというカテゴリーの中でも操縦性と乗り心地とのバランスの良さを挙げている。

同じくA110をHOT1に推した編集部の塩澤則浩も「こんなに気負うことなく楽しめるクルマはない」と乗り易さを評価。

このほかにも「足回りの質の高さ、振り回した時のコントロール性では上位モデルさえ凌駕する」(大谷達也)、「寛容かつ饒舌なフットワークをミッドシップで成立させた奇跡的なパッケージ」(渡辺敏史)など、乗り易さ、運転のしやすさに対する評価も高い。

さらに「軽さが運動性能にいかに重要かが肌身に感じられる」(桂伸一)、「クルマで軽いは絶対正義!を体現したモデルです」(竹岡圭)というコメントにもあるように、軽量ボディもA110の魅力の重要なファクターとなっている。

具体的な操縦性については、「自分を中心にコーナーをヒラヒラと駆け抜ける感覚」(村山雄哉)、「がちんとグリップするのではなく、ひらりひらりと舞うようにライントレースする走りが好き」(菰田潔)と、軽量なミッドシップカーの特性を生かした運動性能が評価されている。

一般的にスポーツカーの性能指標として連想しがちなのは、加速性能や旋回Gなど、数値上のパフォーマンスだ。しかし、A110に求められているポイントはそこではないということなのだ。

「高級感とか快適さとか度外視したフランス人が考えるストイックなスポーツカー。好きなのは“フランス車の味”が残るGT」(九島辰也)や、「素のA110やGTでも十分A110の魅力は堪能できる」(新井一樹)、「穏やかなGTに乗ればクルマ好きとしても穏やかな人生を送れそう」(西川淳)等々、ベーシック・モデルやGTに魅力を見出しているコメントはその裏付けでもある。

結局のところ、A110の魅力を突き詰めていくと、クルマとドライバーとがごく自然な形で対話できるところにあるのだ。

「完璧に体をサポートするシートにゆだねて、後ろから響くメカニカル・ノイズを聞きながら走らせる。アルピーヌに乗る喜びを感じる瞬間だ」(日下部保雄)というコトバが良く言い表している。

アルピーヌA110
全長×全幅×全高=4205×1800×1250mm。ホイールベース=2420mm。車両重量=1110kg(A110)、2023年、ラジカル(過激な)の“R”を冠したモデルが加わった。軽量化が図られ、専用サスペンションを備えたRは、さらに走りを追求したモデルである。

文=斎藤 聡 写真=ルノー・ジャポン

アルピーヌA110には29人が投票!
石井昌道20pt+塩澤則浩20pt+斎藤聡19pt+佐野弘宗19pt+大井貴之18pt+国沢光宏18pt+村山雄哉18pt+森口将之18pt+上田純一郎17pt+桂伸一17pt+桐畑恒治17pt+嶋田智之17pt+藤野太一17pt+藤原よしお17pt+松田秀士17pt+高平高輝16pt+竹岡圭16pt+新井一樹15pt+日下部保雄15pt+塩見智14pt+九島辰也13pt+佐藤久実13pt+村上政13pt+大谷達也12pt+吉田由美12pt+菰田潔11pt+渡辺敏史11pt+西川淳8pt+武田公実7pt+EPC31pt

A110に投票した上位5名のジャーナリストの「マイホット20」はこちらでチェック!
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(ENGINE2023年9・10月号)

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