2023.08.23

CARS

最高速度325km/hの世界最高峰オープンカー、アストン・マーティンDB12ヴォランテ誕生

アストン・マーティンが5月に世界初公開したDB12のオープン仕様車、「DB12ヴォランテ」を発表した。DB11の後継車で世界初のスーパーツアラーを標榜するDB12の屋根開きモデルだ。

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ファブリック製ルーフは8層構造

ファブリック製のルーフは8層の遮音素材を使用することでキャビンの静粛性や快適性を向上。「Kフォールド」と銘打たれた開閉メカニズムによりトップは14秒でオープン、16秒でクローズすることができる。向かい風の中でも50 km/hまでなら走行中の操作が可能だ。



リモート・キーで開閉できる

また、2段階折りたたみプロセスを採用することで格納時のルーフ部の高さをクラス最小の260mmに収めた。格納したルーフはトノカバーで覆われ、トランク容量はクーペから変化なしの262リッターを確保している。

ソフトトップは4色を用意。標準仕様はブラックで、レッド、ブルー、ブラック&シルバーがオプション設定される。車両から2m以内ならばリモート・キーで開閉を操作できる機能が備わった。



見栄えに配慮したインテリア

インテリアはオープン時の見栄えに配慮したヴォランテならではの仕立てを持つ。シートバックのパネルはウッドかカーボンから選べ、ドア・トリムの加飾と同じ色に仕上げられている。新型インフォテインメント・システム、バウワース&ウィルキンス製の11スピーカー・オーディオなどはクーペと同じく標準で装備される。

ボディ・サイズは全長×全幅×全高=4725×2145(ドア・ミラー含む)×1295mm、ホイールベースは2805mmとクーペ同値。乾燥重量は1796kgで、クーペ比で111kg増加している。



クーペに負けない運動性能を実現

シャシーはクーペと並行して開発されたアルミ接着構造で、アンダー・ボディはオープン化に合わせてエンジン・クロスブレースなどを変更してねじり剛性を3.7%向上。さらに、サスペンション取り付け部の横剛性を高め、フロント車軸では140%のアップを実現した。

搭載される4.0リッターV8ツインターボは手組みされ、最高出力680ps/6000rpm、最大トルク800Nm/2750-6000rpmを発生。DB11のエンジンに対し、カム・プロフィールや圧縮比の変更、ターボの大型化、冷却系の改善などを施している。トランスミッションはZF製8段ATを積み、0-100km/h加速はクーペ比+0.1秒の3.7秒、最高速度は同等の325km/hに達する。

脚まわりは減衰力の可変幅を500%増加した新世代のアダプティブ・ダンパーに、専用設計された21インチのミシュラン・パイロットスポーツ5Sを履く。ブレーキはカーボンセラミック・ディスクを選択すると、鋳鉄ディスクのシステムよりバネ下重量を27kg削減できる。

デリバリーは今年第4四半期に開始される予定だ。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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