2023.08.28

CARS

EV戦略の切り札になるか? 電動パワートレインを持つボルボ初のBセグメントSUV、EX30が日本上陸

ボルボが初のBセグメント・サイズのSUVとなる電気自動車=バッテリーEV(BEV)となる「EX30」を日本市場へ導入する。

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開発から使用までの二酸化炭素排出量に配慮

ゼロ・エミッションでの走行時だけでなく、デザインや生産、輸送など、ライフサイクル全体にわたり二酸化炭素の排出量、いわゆるカーボン・フット・プリントの削減を念頭に開発。その結果、ボルボ史上最小のカーボン・フット・プリントを実現しているのがEX30の大きな特徴だ。兄貴分の「ボルボC40」、「XC40」と比べて25%削減している。これに寄与するのが車体の小型化とリサイクル素材の多用だ。EX30では使用されるアルミの約25%、スチールとプラスチックの約17%がリサイクル素材となっている。これはボルボ車としては最も大きな比率だ。



クリーンなボルボらしいデザイン

エクステリアはトールハンマーと呼ばれるT字を90度回転させたような形状のヘッドライトやグリルレスのフロントまわりをはじめ、クリーンでスッキリとした最近のボルボ共通のデザインを採用している。

ボディ・サイズは全長×全幅×全高=4235×1835×1550mm。Bセグメント・サイズのSUVとしては標準的な大きさだ。乗車定員は5名となっている。



排出量を削減するため、機能を集約

2種類の内装が選べるインテリアは、再生プラスチックやリサイクル・ポリエステルを約70%用いたウール混紡素材、再生可能な天然素材の亜麻などを使用。レザーに代わる合成皮革のノルディコはリサイクル素材やバイオ素材から製造されている。

材料の使用量を減らし、スペースを効率よく使うため、集約化も徹底。たとえばオーディオのスピーカーはサウンドバーと呼ばれるコンポーネンツにまとめてフロント・ウインドウ下に配置することで、配線などの削減とドアの収納スペース拡大を図った。また、12.3インチのセンター・ディスプレイにメーターの機能も統合し、上部に速度や充電量、下部にナビやメディアの情報などを表示。運転に必要な情報のみに絞り込んだカーム表示も選択できる。ワイヤレスのApple CarPlayは、ボルボ初採用だ。



リア・モーター後輪駆動を採用

導入されるグレードは「ウルトラ・シングルモーター・エクステンデッドレンジ」で、272ps/343Nmのモーター1つを後輪軸上に搭載し、後輪を駆動する。バッテリーの容量は69kWh。最大電力量の153kWhで充電した場合、26分強10%から80%へのチャージが可能だ。最大航続距離は欧州WLTPモードで480kmに達する。

まずは月額9.5万円のサブスクリプションで300台を用意。通常販売は11月中旬に開始する予定だ。

価格は559万円。



文=関 耕一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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