クラウンの常識を打ち破る　生まれ変わった新世代クラウン4部作の第2弾、「スポーツ」の予約開始

著者をフォロー
記事を保存

全ての画像を見る

トヨタが2022年に発表した新生クラウン4部作のうちの1台となる「クラウン・スポーツ」の受注を開始した。

スポーティなSUV

クラウンとしては16代目となる「クラウン・クロスオーバー」に続く、新しいクラウン・ファミリーの第2弾。4ドアとSUVを合わせたクロスオーバーに対して、スポーツはSUV色とスポーティな装いをさらに強めたモデルになっている。

ダイナミックなエクステリア

フロントまわりはクロスオーバーと同じくハンマーヘッド・フェイスをテーマに、薄型のデイタイム・ライトを用いてシャープさとワイド感を演出している。ホイールは21インチで、タイヤ・サイズは235/45R21が標準仕様で、225/45R21をオプション設定。リア・フェンダーはDピラーから後輪へ向かって大きく張り出し、ダイナミックで低重心な印象をもたらす。

ボディ・サイズは全長×全幅×全高＝4720×1880×1565mmで、クロスオーバーより210mm短く、40mmワイドで、25mm高い。ホイールベースは80mm短い2770mmだ。ボディ・カラーはモノトーン6色とバイトーン5色を設定している。

インパネはクロスオーバーと共有

インパネは基本的にクロスオーバーと同形状。ディスプレイやシフトまわりなど各種機能をひと括りにして配置するアイランド・アーキテクチャーを導入。前席空間は左右非対称で、運転席側は運転に集中できるようブラックで統一し、助手席側はくつろげる素材や配色を用いた。また、視線移動を最小限に抑えるためにメーターとディスプレイを水平位置に集約した。

大径タイヤの採用などにより高く設定されたヒップポイントは良好な乗降性に寄与し、ロッカーの高さやリアドア・トリム形状などの追求で脚の出し入れのしやすさも追及している。また、乗員同士の発声がダイレクトに伝わるように室内音を反射するトヨタ初の調音天井が採用された。

HEVとPHEVの2種類

エンジン横置きプラットフォームはクロスオーバーと同じTNGAの「GA-K」プラットフォームだが、前ストラット式、後ろマルチリンク式のサスペンションはクラウン・スポーツ独自のセッティングで、接地性を高めつつ振動を抑制。後輪操舵も専用チューンで、低速域の軽快さと高速域でのさらなる安定感を両立した。

パワートレインは、2.5リッター直4＋モーターの遊星ギアを用いたTHSタイプのパラレル・ハイブリッド（HEV）と、このパワートレインをベースにしたプラグイン・ハイブリッド（PHEV）の2機種を用意。HEVのエンジンは186ps/221Nm、モーターは119.6ps/202Nmを発生。また、リアに搭載した54.4ps/121Nmのモーターで後輪を駆動する電気式4WDを採用している。システム最高出力は234ps、WLTCモード燃費は21.3km/リッター。動力用バッテリーはバイポーラ型ニッケル水素電池でEV走行も可能としている。PHEVモデルの詳細はまだ明らかになっていない。

HEVの発売は11月頃、PHEVは12月ごろに追加される予定。また、今回のクラウン・スポーツ導入に合わせ、ザ・クラウンと銘打った専用ディーラーの展開を開始した。なお、新生クラウン4部作の残りの2モデルのうち、セダンは11月、エステートは2023年度内（来春まで）の発売となる見込みだ。

最初に導入されるHEVは「Z」のみのワン・グレードで、価格は590万円となっている。