2023.12.13

CARS

家族に相談してないことを思い出したのサインの後(笑) 24歳、勢いあまって目一杯背伸びをして組んだローンで買った911は「お尻で曲がる感覚に病みつきです!」

オーナーの大田さんと鬼ローンで買った997型の911カレラ。

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爽快感に病みつき

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晴れて2005年型のカレラが大田さんのもとにやってきたのは2021年の夏。今では911がない生活は考えられないという。

「911といえばスポーティな印象が強かったから、乗って一番びっくりしたのは、長距離の高速移動が想像よりはるかに楽で快適だったことです。このクルマなら、どこまででも走り続けられそうな気がします。車体の大きさも、今となっては都内でも取り回しやすいサイズ感だから、実用性も高いんですよ」

水平基調でシンプルなインテリアはできるだけオリジナル状態を保つのが大田さんのポリシーだが、フロアマットを青色にしてアクセントをつけているのはさりげないこだわりだ。変速機は6段MTを備えている。


仕事で長距離を移動する機会が多いという大田さんにとって、今や911は欠かせない相棒になっている。

はじめの1年間はたくさん走り過ぎて、最近では少し控えめにしているそうだ。それでも2年で2万キロ強を走っている大田さんが気に入っているのは、やはりその走りである。

「ロードスターも911も後輪駆動だけれど、リアにエンジンが積まれている911は走らせ方が全く違います。だんだんと気持ちよく走らせるコツがわかってきて、『お尻で曲がる』感覚に病みつきです(笑)。コーナリングが決まった時のあの爽快感は何にも代えがたくて、もう911から離れられない気がしています」



大田さんは、常に次の目標がある方が毎日のモチベーションになるという。憧れの911を手に入れた今、次は何を目指していますか?

「997には本当に満足しているけれど、911の夢を一度叶えた今、この先はどうしよう、と思っていました。次はもう一度オープンカーに乗りたいなぁと思っていたら、992後期型を新車オーダーできる話が舞い込んできたんです。いちポルシェ乗りとしては『最新のポルシェは最良のポルシェ』という謂れを確かめたい気もしますし、納期は数年掛かるみたいだから、その頃には良いタイミングかなぁ、と思っています。今は、ずっと先のカレラ・カブリオレを待っているんですよ」

大田さんとポルシェ911の長いストーリーは、まだ始まったばかりである。

文=村山雄哉(ENGINE編集部) 写真=茂呂幸正



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(ENGINE2023年11月号)

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