EVになった新型5シリーズ、i5にポルトガルで試乗!
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ひとつのプラットフォームを内燃機関車とBEVで共用する新型5シリーズ。その国際試乗会に用意されていたのは、2種類のBEVのみだった。果たして、その走りはどんな新世界を見せてくれたのか。ポルトガルで開催された試乗会からモータージャーナリストの島下泰久が報告する。新型5シリーズのメインはバッテリーEV!ポルトガルはリスボン近郊で開催された新型BMW5シリーズの国際試乗会で我々を待っていたのは、i5eDrive40と、i5M60xDriveの2台のi5だった。そう、いずれもバッテリーEVである。
ラインナップを見れば、マイルドハイブリッド化された内燃エンジン車はまだ数種類あるし、日本では大胆にも落とされたが本国ではプラグイン・ハイブリッドだって設定されている。しかしBMWとして、メインはあくまでBEVと見据えていることが明確に示されていたのだ。新しい5シリーズはi5が新たに設定されただけでなく、各部が大胆に進化している。デザインを見ても、4灯式ライトやボディサイドの2本のキャラクターライン、ホフマイスターキンクといった、最近のBMWがモデルによっては廃してしまった伝統のディテールが継承される一方で、初代や2代目辺りを彷彿とさせる逆スラントしたフロント・デザイン、直線基調でエッジが強く立てられたボディラインなどにより、トータルではむしろ若々しい印象だ。
議論を呼びそうなのがボディサイズである。全長は5mの大台を軽々突破する5060mmに達し、全幅も1900mmまで広げられているのだ。i5は床下に大容量バッテリーを敷き詰めるためホイールベースが2995mmと長く、全高も1515mmと高い。このハンディを背負いながら5シリーズらしいフォルムを描き出すには、サイズアップが必須だったということだろうか。BMWカーブド・ディスプレイと呼ばれる横長の湾曲モニターを中心としたインテリアは最新のBMWモードに則ったものだ。OSは最新版の8.5で、動画の再生や携帯電話をコントローラーとして使ってのゲーム機能などに対応する。正直、ピンと来ない感がなきにしもあらずだが、BEVの充電などで、車内で過ごす時間が増えることを見越したと、BMWは大いに力を入れているのだ。
ダッシュボードやドアトリムに留まらずシート、ステアリングホイールの表皮にはヴィーガン・レザー、いわゆる合成皮革が使われている。アニマルフリーのトレンド自体は置いておいて、取り敢えずステアリングホイールのグリップ感などが満足できるものだったことは確かである。
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