2023.12.02

CARS

【試乗速報】新型ポルシェ・カイエンPHEV、イッキ乗り! 新しいカイエンのイチ押しは、このモデルだ!

新型ポルシェ・カイエン・ターボE-ハイブリッドGTパッケージ。

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カイエンのハイブリッドGT3。2023年4月の上海モーターショーでフェイスリフト版を発表したばかりのカイエンに、プラグイン・ハイブリッドのパワートレインを搭載する新しい仲間が登場。その真価を確かめるため、情熱の国、スペインの地へと向かった。エンジン編集部の新井が現地、国際試乗会からリポートする。

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最速最強のハイブリッド・カイエン

10月半ばを過ぎたというのにスペイン・バルセロナはまるで初夏のような暖かさ。そんな情熱の国スペインに今回なぜやってきたかというと、2023年4月にフェイスリフトを受けた新型カイエンのさらなるニューフェイスに試乗するためだ。



新たに加わったのはカイエンとしては新設定となるS E-ハイブリッドと、これまでのターボS E-ハイブリッドの後継となるターボE-ハイブリッド。いずれもプラグイン機能を備えたハイブリッドだ。今回の追加により、ベース・モデル、「S」、「ターボ」といった、新型では未導入のGTSを除くカイエンの基本ラインナップのすべてでプラグイン・ハイブリッドが選べるようになった。

さらにターボE-ハイブリッドのクーペにはさらなるトピックがある。カイエンの最速最強モデルとして2021年に登場したターボGTのハイブリッド版と呼べるGTパッケージ仕様が設定されたのだ。最速最強のハイブリッド・カイエンの誕生である。ただし、GTパッケージは欧州や日本など排出ガス規制によりターボGTが販売できなくなった地域向けで、継続販売できるアメリカや中国などには導入されない。

想定以上に穏やか

まずは一番の注目モデルであるターボE-ハイブリッド・クーペGTパッケージで、試乗の拠点となるサーキットへ向かう。素のターボE-ハイブリッドよりも車高が10mm低められたクーペ・ルックのボディに22インチの大径ホイールを組み合わせた姿は迫力満点。911GT3にも通じる、ただならぬオーラを放つ。

GTパッケージ専用アイテムを除き、内外装は基本的に先に導入されたフェイスリフト・モデルに準ずる。日除けがなくなったメーターからは機械式のメーターがなくなり、12.6インチの全面液晶パネルとなった。


ほかのグレード同様に3→2チャンバーへと変更されたエア・スプリングや伸び側と縮み側にそれぞれバルブを備えた新型ダンパーの採用だけでなく、フロント・ホイールのリム幅を0.5インチ拡大したり、前輪のキャンバー角を0.58度ネガティブ寄りに増やすなど、10mm低くなった車高を含めてサスペンションにはけっこう大掛かりな変更が加えられている。もちろんそれらはコーナリングでの旋回性能を高めるためにほかならない。しかし、高速道路を移動している限り、コーナリングのためにすべてを捧げているようなそぶりは見せない。路面からの入力はしっかりと丸められ、乗り味は想定していたよりもかなり穏やか。ステアリングが僅かな舵角にも反応するため、直進時にちょっと気を遣う以外に気になるところはなかった。



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