2023.12.08

CARS

これが最後の純内燃機関? M3とM3ツーリングに国沢光宏が試乗! BMWのスポーツ・モデルといえば、やっぱり「M」でしょう! 【前篇】  

BMWのスポーツ・モデル、M3とM3ツーリングに試乗!

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いよいよ純内燃機関のスポーツ・モデルは絶滅危惧種になってきた。クーペ、セダン、ツーリングの3つのボディ、4台の「M」モデル、M3コンペティション、同ツーリング、M4クーペ・コンペティション、M2クーペに自動車評論家の国沢光宏氏が試乗。今回は「前篇」として、M3コンペティションとツーリングを取り上げる。

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BMW「M」の系譜

BMWのハイパワーモデルと言えば「M」である。最初のMは1979年の「M1」になるが、多くのクルマ好きにとってMと言えば1985年にデビューした初代「M3」からになるだろう。当時大人気となったグループAレース(市販車を使う)のホモロゲーション・モデルとして、3シリーズの2ドア・セダンをベースに作られたもの。エンジンはM1用の6気筒を4気筒にした2.3リッターだ。



折しもメルセデスがグループAのホモロゲーション・モデルとして1986年に190E2.3−16をラインアップ。サーキットでも市販モデルでも好ライバルになる。ちなみに当時、MはBMW本体じゃなく『BMW M MotorsportGmbH』という子会社だった。初代M3、普通の3シリーズより圧倒的に高かったのに、1万7千台も売れた! 大成功したM3はBMWを代表するスポーツモデルになる。

第2世代が1993年に出てきたら、意外なことに武闘派の初代とは全く違う方向に振ってきた。前述の通り初代はレース参戦車両のベースモデルと言って良いため、車重1200kgと軽い。なのに2代目M3は「E36」のクーペをベースとし、搭載されるエンジンも3リッター6気筒! マイナーチェンジで3.2リッターになり、クーペ、セダン、カブリオレという展開へ。

1993年よりMモータースポーツがBMW本体に吸収され、BMWの正規グレードという扱いになった。それまでマニュアル・ミッションだけだったが、SMG(シングルクラッチ式自動MT)を追加。BMWにとってドル箱であるアメリカ用に5速トルコンATまで組み合わされた。以後、M3はモデルチェンジの度にパワフルとなり、先鋭化していく。今や凄いスペックになっている!

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