2024.04.24

CARS

アルピナD3ビターボはどんなセダン&クーペだったのか? これぞ最高の3シリーズ! 4気筒ディーゼルは5リッター級ガソリンV8ユニットに匹敵するトルクを発揮する感動エンジン!!

名機と言われる4気筒ツインターボ・エンジンを搭載するアルピナD3

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中古車バイヤーズガイドとしても役にたつ『エンジン』蔵出しシリーズ。今回は2009年9月号に掲載されたアルピナD3ビターボの記事の取り上げる。BMWの乗用車用ディーゼルは世界最良と言われていた当時、総輸入元であるニコル・オートモビルズが入れたアルピナD3は、それにさらに磨きをかけたものだった。デモカー試乗してみると、驚愕もののできばえなのだった。


速い!疾風のように速い。

中間ギアの追い越し加速の伸びの良さは、とても2リッターエンジンのクルマのものとは思えない。上のギアを使ってフル加速を試みることなんて、アウトバーンのないこの国では無理。まるで大排気量スーパースポーツのような加速だ。全開でリミットまで引っ張ることができるのは2速だけ。公道では3速ですらはばかられる。



速度の伸びは麗しいほどにリニア。高い過給圧を加えるターボ・エンジンへ危惧する2次曲線を描く稚拙な加速とは無縁だ。右足の踏み込み方のほんの僅かな変化にピタリと追従してみせる。きわめて高純度の速度支配力を見せつける。素晴らしい。

いま走らせているのはニコル・オートモビルズが今年、輸入しようとしているアルピナのベストセラー・モデル、D3だ。正確にはD3クーペ・ビターボだ。変速機は6段マニュアル。トルク・コンバーターが七癖を隠すATと違って、マニュアル・ギアボックスはエンジンの素性を白日の下に晒す。D3にはアルピナお得意のスイッチトロニックがあるのに、デモカーにわざわざMT仕様をもってきたのは、よほど自信があるからなのだろう。このクルマは、それだけのことがあると、これ以上ないほど雄弁に物語っている。欲しい。


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