2024.04.13

LIFESTYLE

この家は捻じれてる? それとも捻れてない? 答えは写真で! 施主と建築家は同級生 長い友情と交わした会話の数が生きた理想の家とは?

広角レンズの悪戯でもなく、肉眼でも捻じれて見えるから、本当に不思議。

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雑誌『エンジン』の大人気連載企画「マイカー&マイハウス クルマと暮らす理想の住まいを求めて」。今回は、緑豊かな世田谷の住宅街に、昨夏完成した個性的な一軒家。建物の各フロアが捻じれたように見えるが、実はそれは目の錯覚です。一体、なぜそう見えるのか? ご存知、デザインプロデューサーのジョースズキ氏がリポートする。

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長方形の箱を重ねた構成


世田谷区の住宅街の外れの、自然豊かな緑地に接して建つ個性的な造形のMさん(56歳)一家のお宅。写真では屋根とバルコニーが全て捻じれた位置に配されたように見えるが、目の錯覚である。建物は、長方形の箱を丁寧に重ねたような構成。バルコニーの床面も長方形だ。それが捻じれて見えるのは、バルコニーの上端のラインに角度がついているから。そもそもこの形は、太陽光を取り込みつつも近隣からの視線を遮るように工夫した合理的なもの。他にもこの家には、快適に暮らせるよう考え抜かれた設計が数多く施されている。

1・2階は木造。周囲の緑に対してニュートラルな、グレーが外壁に選択されている。夏は屋上から花火が楽しめる。


この驚き溢れる家を設計したのは、建築家の富永哲史さん。Mさんとは中学時代の同級生である。父親の仕事で少年時代にドイツで暮らしていたMさんと、サンフランシスコで暮らしていた富永さん。当時の東京では数少ない、帰国子女を受け入れていた学校に編入し二人は出会った。中高一貫校で、「中学の帰国子女クラスは15人。クラス替えが無かったので、級友同士の仲は本当に良かった」とMさんは振り返る。卒業後は別々の大学に進み、Mさんは会社員、富永さんは建築家となった。

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