2024.05.03

CARS

【エンジン音付き!】新型フェラーリ発表! その名も「12チリンドリ」 830馬力の自然吸気6.5リッターV12の最高回転はなんと9500rpm!!

コレが新型フェラーリ12チリンドリだ!!

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ついに発表された新型フェラーリ。その車名は実に驚くべきものであり、時代にあらがうようなネーミングには、フェラーリの決意と自信が滲み出ていた。正式発表に先立ってイタリアのマラネロで行われたジャーナリスト向けの特別な内覧会に立ち会ったエンジン編集長の村上が、その名前に込められた熱い想いをリポートする。

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シンプルにして大胆不敵

「エンツォ・フェラーリ」や「ラ・フェラーリ」という、初めて聞いた人が思わず仰け反ってしまうようなシンプルにして大胆不敵な車名を、飛び切り重要なモデルに与えてきたメーカーのことである。もはや、どんな名前のクルマが現れても驚かないが、それにしても、まさかここまでストレートにくるとは! 



5月3日、フェラーリのアメリカ上陸70周年を記念して、グランプリ・ウィークのマイアミで開催されたイベントに登場したニューモデルの名は「12Cilindri」。イタリア語を無理やりカタカナにすると「ドーディチ・チリンドリ」。英語ならば「トゥエルブ・シリンダー」。すなわち、日本語では「12気筒」ということになる。

この車名に、多くのクルマ好きはどんな印象を抱くだろうか。もちろん、意外ではあるだろうが、イタリアには、文字通り4枚ドアを意味するマセラティの「クアトロポルテ」という名を持つ名車もあるし、戦前の栄光の時代のアルファ・ロメオは「6C」とか「8C」とか、まさに気筒数に由来する名前を持っていた。それを考えれば、決して突拍子なネーミングではない。いや、それ以上に、なによりも「いま・ここ」で、あえて「12気筒」という大看板を掲げたことに、私は、フェラーリがこのクルマに託した熱い想いがそのまま伝わってくるように思ったのだ。 



発表に先立ち、イタリアのフェラーリの本拠地マラネロで、ジャーナリスト向けの特別な内覧会が開かれた。そこでの説明によれば、実際にこのクルマを開発し始めたのは4年前だという。すなわち、まさに内燃機関に対して世間の逆風が強まり、多くの自動車メーカーが急ピッチで電気シフトに取り組む中で、フェラーリはあえて「12気筒」を前面に押し出した、言うなれば時代の流れに逆行するようなモデルを世に問うことを決断し、その開発をその後のコロナ禍の数年の間、コツコツと進めていたということになる。 

その意気やよし。もはや確信犯と言うべきだろう。ひょっとすると最後になるかも知れない自然吸気12気筒をフロント・ミドシップに搭載する後輪駆動モデル。それは、1947年に登場した125S以来、フェラーリのプロダクト・カーのメイン・ストリームはフロントV12エンジンの2シーター・ベルリネッタにあったのだ、ということを強烈に印象づける、いわば集大成のモデルでもある。以下に、その中味を詳しく見ていくことにしよう。

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