2024.06.02

CARS

世界で16台だけの特別なベントレー、「バトゥール・コンバーチブル」 W12を積む最後の記念すべきモデル

英国のクルーに本社を構えるベントレーは、「バトゥール・コンバーチブル」を発表した。「バカラル」、「バトゥール」に続くベントレーのコーチビルダー部門であるマリナーが製作するコーチビルド・モデルの第3弾で、第2弾っであるバトゥールのオープン・モデル。16台のみが限定販売される。

500年以上の歴史を持つ

マリナーは世界最古の歴史を誇るコーチビルダーで、500年以上前に馬車と鞍の製造からスタートした。バトゥール・コンバーチブルも老舗の伝統に則り、特別な顧客のニーズに沿って唯一無二のモデルとして製作される。さらに、イングランドのバーミンガムは、何百年も前から貴金属の加工が盛んで、ジュエリークオーターと呼ばれる歴史地区がある。マリナーは特別なパーツを製作するため、熟練の金細工職人の協力を得て、最先端の製造技術と伝統的な素材や加工技術を組み合わせるというコラボが実現したそうだ。



エレガントと精悍さを兼ね備える

エクステリアは、バカラルのコンバーチブルらしいエレガントな佇まいと、バトゥールのスポーツ・モデルに相応しい精悍さを兼ね備える。開閉式のキャンバスルーフは見た目や手触りの良さで独特の美しさを表現。断熱材と改良された密閉システムには音対策も盛り込まれ、快適なキャビンをつくり出している。なお、50km/h以下なら約19秒でルーフの開閉が可能で、閉じればグランドツアラーとしての美点も享受できる。

さらに、バカラルにインスピレーションを得たという「ラップアラウンド」デザインのコクピットを採用することで2シーターのキャラクターが強調されているのも特徴だ。シート背面には、特徴的な「エアブリッジ」が配され、リアのテーパー型カウルは、往年のバルケッタ・スポーツカーを彷彿とさせるディテールとなっている。このエアブリッジとテーパー型カウルは見た目が美しいだけでなく、フロント・シート背後に半密閉式のラゲッジスペースを創出している。



手書きのグラフィックを入れられる

また、コーチビルド・モデルらしく、ほぼすべての外板パネルの色と仕上げが選べるので、ボディの形状以外はオーナーの志向が反映できる。ボディ・カラーリングは、マリナーのカラー・パレットをはじめ、オーダーメイドでも色を指定することができるだけでなく、手描きのグラフィックなど絵柄を入れることも可能だ。

加えて、キャビンやエクステリアに合わせて「エアブリッジ」、トノカバーやルーフの素材などをカスタマイズできるのも特徴だ。「ベントレードライブモードセレクター」など、ドライバーが直接触れる場所に3Dプリンターで製作された高級オプションの「ローズゴールド」を配置することもできる。そのほか、ダッシュボードに設置されるベントレーならではの「オルガンストップ」ベント・コントロール、ステアリング・ホイールのインサート・マーカーにもローズゴールドを配色することが可能だ。



終焉を迎えるW12を搭載

搭載されるエンジンは、手作業で製作される6.0リッターW型12気筒ツインターボで、最強版にアップデートされ、最高出力は750ps、最大トルクは1000Nmに達する。このW12は過去20年間、ベントレーの人気を支えてきたが、2024年4月に生産終了。同コンバーチブルへの搭載が最後になる。

エグゾーストシステムはチタン製で、フィニッシャーはチタン製の3Dプリンター造形品となっている。変速機はデュアルクラッチ式8段自動MTが組み合わされる。



文=塚田勝弘

(ENGINE WEBオリジナル)

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