1969年型のシボレー・コルヴェア・モンツァ・スポーツクーペをドライブするオーナーの山田さん。
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模型やミニカー、スロットカーのみならず、アメリカン・カルチャーや音楽などにも造詣の深い編集者の山田剛久さんが、デューン・バギーと共に愛するのは、空冷フラット6をリアに搭載するRRレイアウトをもつ、異色の’60sアメリカン・クーペだった。フラット6でリア・ドライブシボレー・コルヴェア・モンツァ・スポーツクーペと聞いてパッとその姿を思い浮かべる貴方は、相当ディープなエンスーだ。コルヴェアは1960年にGMが送り出したコンパクトカーである。その最大の特徴は新規開発の空冷水平対向6気筒OHVエンジンをリアに搭載するRRレイアウトを採用したこと。その成り立ちから“プアマンズ・ポルシェ”と言われることもあるが、4ドア・サルーンからスタートし、2ドア・クーペ、コンバーチブル、4ドア・ステーション・ワゴン、さらにキャブオーバー・スタイルのトラックやミニバンと、ファミリーを拡大していったことからもお分かりの通り、当時北米市場で猛威を奮っていたフォルクスワーゲン・ビートルへの対抗馬というべきモデルであった。中でもモンツァは60年に追加された、左右独立のシート、デラックス・トリムを備えたスポーティーな上級グレードだ。
その後コルヴェアは65年にリア・サスペンションをセミトレーリング・アームへと改良し、ボディ・デザインを一新した第2世代へと進化。69年までにシリーズ合計で183万台以上が製造された。ホビー系の編集者、ライターとして活躍する山田剛久さんのコルヴェアは69年型のモンツァ・スポーツクーペ。聞けば68年以降のコルヴェアは2ドアモデルのみで、68年後半から69年前半まで製造された69年モデルは、たった6000台ほどしか作られなかったレア・モデルなのだそうだ。
「第2世代ってフロントの尖った感じとか、GMが開発に深く関与したシャパラルのレーシングカーや、ショーカーのコルヴェア・モンツァGTと同じ系統のデザインをしているんです。あとベーシックだった第1世代と違って、第2世代からはマスタングのようなインターミディエイトなスペシャリティーカーになった。そういうところも好きですね」
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