2024.06.20

CARS

BMW3シリーズが2度目のマイナーチェンジ OSのアップデートでインフォテインメントが進化

SUV全盛の中でも3シリーズは、BMWの基幹モデルとして欠かせない存在だ。このほど、3シリーズ・セダンとツーリングが現行型で2度目となるマイナーチェンジを受けた。

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BMWオペレーティング・システム8.5の導入

改良の主なメニューは、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)モデルのEV航続距離の延長、スポーティでデジタル化が進んだインテリア、新しいOSの「BMWオペレーティング・システム8.5」の導入、「BMWカーブド・ディスプレイ」の「クイック・セレクト」を備えた「BMW iDrive」のアップデート、新しいシャシー・チューニングなどとなっている。なお、生産は2024年7月から順次開始される。



PHEVの電池容量を2倍に

EV航続距離の伸張を実現したPHEVには、第5世代のBMW eドライブ・テクノロジーによる新しい駆動用バッテリーが採用されている。キャビンとラゲッジの広さを維持しながら、バッテリー容量は従来型のほぼ2倍となる19.5kWhに拡大。WLTPサイクルで最大101kmのEV航続距離を実現した。充電面では、最大11kWの直流による通常充電が可能な新しい充電ユニットが搭載され、大容量バッテリーの採用にかかわらず、0%から満充電まで2時間15分で完了する。

PHEVの「BMW330eセダン」と「BMW 330eツーリング」は、後輪駆動または4WDのxドライブから選択できる。2.0リッター4気筒ガソリン・ターボ・エンジンと8段ATのステップトロニック・トランスミッションに統合されたモーターの組み合わせにより、システム出力は292psを発生する。



ガソリン、ディーゼルともに6気筒は健在

PHEV以外のパワーユニットは、4気筒と6気筒のガソリン・ターボ4種類と、同じく4気筒と6気筒のディーゼル・ターボ4種類が設定されている。374psの直列6気筒ガソリン・ターボと340psの直列6気筒ディーゼル・ターボを最上級グレードに搭載。また、すべてのディーゼルと直列6気筒ガソリンに、48V電源を用いたマイルド・ハイブリッドが採用される。トランスミッションは全エンジンに8段ATだ。

よりスポーティなったインテリアには、2スポークのスポーツ・レザー・ステアリング・ホイールが新たに標準化されたほか、「Mスポーツ・パッケージ」に含まれる3本スポークでフラット・ボトム・リムを持つ「Mレザー・ステアリング・ホイール」には、12時位置のセンター・マークが配置されている。「Mパフォーマンス」モデルには、センターに赤いマークが備わり、「BMW M GmbHカラー」のステッチが施された。全グレードにパドルシフトが備わり、手元でマニュアル感覚のシフト操作が可能だ。

走りでは、リア・サスペンションとボディの接続部の高剛性マウントにより、操縦安定性と乗り心地を引き上げた。また、走行モードの「コンフォート」での操舵力も軽減。さらに、「Mスポーツ・サスペンション」と「アダプティブM サスペンション」をオプションで設定されている。



階層を経ずにダイレクトに操作

車載インフォテイメント・システムは、OSが新たに「BMWオペレーティング・システム8.5」に進化。インフォテインメントに関わるすべての操作が階層を経ずにダイレクトに操作できる「クイック・セレクト」を備えた「BMW iドライブ」にアップデートされている。操作はタッチ式ディスプレイ以外に、音声認識の「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」でも可能。新しい音声認識装置は自然な対話により直感的な操作が可能になったという。そのほか、クラウドベースのナビゲーション・システム、「BMWマップ」が標準装備される。

快適装備では、前席左右と後席それぞれで温度調整が可能な3ゾーン式の自動空調コントロールが標準装備されている。エアコンやオプション設定のシートは、タッチディスプレイに加えて、音声コントロールでも操作ができるようになった。デジタル化が進んだことで、物理スイッチの数が減り、先進的な仕立てになっている。



文=塚田勝弘

(ENGINE WEBオリジナル)

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