2024.06.29

CARS

782馬力、最高速度はなんと335キロ! V8ハイブリッドの新型ベントレー・コンチネンタルGTスピードに藤原よしおが試乗 

ベントレー・コンチネンタルGTスピードにモータージャーナリストの藤原よしおが試乗

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振る舞いにふさわしい心臓

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まずアクセレレーターを踏み込んで感じたのは、パワー・デリバリーが実にリニアかつスムーズなことだ。獰猛で迫力に満ちたW12が懐かしくも思えるが、ラグジュアリー・ハイパフォーマンスGTの振る舞いとしては、この方がふさわしい。それでいてハンドリングはシャープかつ軽快。ウエット路面でもクルマの姿勢は終始安定している。



気になる車両重量は正式な数値は明らかにされていないが、R&D部門ダイレクターで車体開発責任者のマーカス・ティールによると、先代より重くなっているものの、気筒休止システムを廃止したV8、小型化された燃料タンク、リア床下に搭載した25.9kWhのバッテリーなど各部の軽量、最適化の効果で50:50の前後重量配分を達成しているという。

プラットフォームやサスペンションは先代を踏襲しているものの、圧縮と伸縮を独立制御することで、自由度を高めた初採用のZF製のダブルバルブ・ダンパーをはじめ、アップデートされたe-デフ、後輪操舵、アクティブ・トルク・ベクタリング、ベントレー・ダイナミックライドといったデバイスが効いているのは間違いない。特にフルブレーキング時の姿勢変化の少なさや、どんなに攻め立ててもツゴツした感触が皆無で、常にしなやかな乗り味を維持するのは、まさにダブルバルブ・ダンパーの効果といえる。



もちろんEVモードでの走行は静かで快適なうえ、モーターのみで80kmの航続もしくは160km/hでの走行も可能となっている。

もう1つ注目である眉のようなキャラクター・ラインが入ったヘッド・ランプや、大きく立体的になったテール・ライトが印象的なエクステリアは、昨年ボルボから復帰し、デザイン部門の責任者に就任したロビン・ペイジによるものだ。

一見大きく変わらないように見えるかもしれないが、格納式スポイラーに代わるダック・テール状になった新デザインのリア・フードや、フロント、サイドのスポイラーなどにより、先代と同等のダウンフォースを得ているほか、冷却効率も向上するなどエアロダイナミクスがより洗練されたのも大きな特徴である。

そのほかインテリアでの各種デジタル・デバイスも充実するなど、新型は電動化時代のGTスピードにふさわしい、全方位的な進化を遂げていた。

文=藤原よしお 写真=ベントレー



■ベントレー・コンチネンタルGTスピード
駆動方式 フロント縦置きエンジン4輪駆動
全長×全幅×全高 4895×1966×1397mm
ホイールベース 2851mm
トレッド(前/後) 1672/1644mm
車両重量 ----
エンジン形式 水冷V型8気筒DOHCターボ+モーター
排気量 3996cc
システム最高出力 575kW
システム最大トルク 1000Nm
トランスミッション デュアルクラッチ式8段自動MT
サスペンション(前) ダブルウィッシュボーン+エア
       (後) マルチリンク+エア
タイヤ・サイズ(前/後) 275/35ZR22/315/30ZR22
ブレーキ(前後) 通気冷却式ディスク
車両本体価格 未定

(ENGIN2024年8月号)

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