2024.12.09

LIFESTYLE

特等席はカウンター シェフが目の前で鍋を振る割烹のような料理が楽しめる中華の新店「KOBAYASHI」に行ってみた!

写真の料理はカウンターの4万2350円のコース「ULTRA K」より。

全ての画像を見る
都心のグルメシーンではいま、日本独自の進化を遂げた高級中華が人気。シェフが目の前で鍋を振る割烹のような中華料理が楽しめる新店をご紹介しよう。

カウンター限定のハイエンドなコース料理が魅力


中国料理のレストランには、本場の味を忠実に再現するタイプと、中国料理の特徴を生かしたクリエイティブな料理を作るタイプがある。

たとえば香港の本店と同様の広東料理を出す「家全七福酒家」は前者のタイプ。一方、日本独自の「エビチリ」や「担々麺」を創作して四川料理を広めた「四川飯店」は、今は既に老舗となったが、かつては後者のタイプの代表格だった。


さて、都心のグルメシーンで最近活気づいているのは、後者のタイプの高級中華。

六本木の喧騒を離れた路地に6月にオープンした「KOBAYASHI」は、ミシュラン2ツ星の中華「桃の木」で名を馳せた小林武志氏による、洗練されたコースが楽しめるレストラン。

カウンターは8席。全5室の個室で楽しめるコースは3万9930円~。●東京都港区六本木3-3-29 六本木アーバンレックスB1 TEL.050-1809-4801 https://kobayashi-r.com

高度な技で素材の香りや風味を引き出すスタイルは以前と同様で、小林氏の料理は揚物でも油分を感じないほど軽やか。

昔と違うのは、割烹のようなカウンター限定のハイエンドなコースが誕生したことだ。

ウェルカムドリンクの水出し中国茶が供されるそのコースの1品目は、透明感のある中国茶の味わいと繋がる料理を盛り込んだ、独創的な先付。たとえば、ウニとボタン海老の紹興酒漬けを乗せた酢飯の奥のビーフンは、アボカドのピュレと共に台湾バジルで和えることで、爽やかな香りを通奏低音のように利かせている。

「KOBAYASHIとNUMAMOTO」の一例。新鮮なテッポウ、ハチノス、ギアラと野菜を唐辛子と共に煮込んだ四川風の料理。

続いて登場する10品は、クリアな頂湯をコンソメスープのように一品料理として出すなど、中国料理の魅力を型に囚われずに表現した品々。

鮮やかな肉捌きで知られるミートスペシャリスト・沼本憲明氏が手がけた高森和牛を小林シェフが中国料理の技で生かす「KOBAYASHIとNUMAMOTO」も、このコースならではの一品だ。

文=小松めぐみ(フード・ライター) 写真=田村浩章

シェフの小林武志氏。2005年に「桃の木」を創業し23年に退店。24年6月より「KOBAYASHI」で活躍中。

シェフの小林武志氏。2005年に「桃の木」を創業し23年に退店。24年6月より「KOBAYASHI」で活躍中。カウンターは8席。全5室の個室で楽しめるコースは3万9930円~。●東京都港区六本木3-3-29 六本木アーバンレックスB1 TEL.050-1809-4801 https://kobayashi-r.com

(ENGINE2024年11月号)

無料メールマガジン会員に登録すると、
続きをお読みいただけます。

無料のメールマガジン会員に登録すると、
すべての記事が制限なく閲覧でき、記事の保存機能などがご利用いただけます。

いますぐ登録

タグ:

advertisement

PICK UP



RELATED

advertisement