2025.01.13

CARS

マニュアル+ターボのミラ・イースと一緒に2台持ちしたい! ハイゼット・ジャンボ・エクステンド2は理想のモータースポーツ・サポート軽トラだ!

東京オートサロン2025のダイハツ・ブースに飾られたハイゼット・トラック・ジャンボ・エクステンド2。2023年の同会場で披露されたエクステンドの後継モデルである。

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ダイハツは東京オートサロン2025に、7台のクルマを出展した。その中でもクルマ好きの注目はやはりGRスポーツの名を冠する5段MTでターボ・エンジンのミラ・イースGRスポーツ・コンセプトだが、もう1台見逃せないのが、ハイゼット・ベースの一風変わった軽トラックである。

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その名はエクステンド2

ダイハツはオートサロン会場に、2台のモータースポーツの裾野を広げるミラ・イース・ベースのモデルと、ラリージャパン2024にも参戦したコペンGRスポーツを展示するとともに、4台の様々な用途の軽商用車ベースのカスタマイズ・カーを披露した。



働くハイゼット

外部電源や防災セットを備えたアトレー・ワイルドレンジャー2、ソーラーパネルやポータブル電源、高圧洗浄機などを備えたハイゼット・トラック・リフト災害支援車、工事など現場の作業環境改善のための日よけも備える、荷台にツール内蔵型コンテナを載せたハイゼット・トラック・ツールベースなどなど、そのバリエーションは多種多様だ。なかでも災害支援車のハイゼット・トラック・リフトはただのカスタマイズ・コンセプトはなく、2023年7月の九州北部豪雨の災害復旧支援で実稼働している。

そして、もう1台、コンセプトではなく実際にナンバープレートを取得済みで、いつでもモータースポーツ・フィールドに出動できそうなのが、ハイゼット・トラック・ジャンボをベースとしたエクステンド2だ。



伸縮式カーゴ・ケースを搭載

実際にラリー・フィールドを戦ったコペンGRスポーツの横に並ぶこのエクステンド2は、キャビンの広いジャンボをベースに、前後に伸縮し、かつ大きく開くリア・ハッチを備えたカーゴ部分を加えたモデルだ。

コペンに準じてレッドとガンメタリックのデュオ・トーンとなるボディ・カラーのほか、レイズ製のアルミホイールやDスポーツ製のマフラーを装着。



内装もスポーティにコーディネイト

加えて内装もオリジナルのシートとシフトノブのカバー、そしてフロア・マットできっちりとコーディネイトされていた。

エクステンド2はその名の通り2023年のオートサロンで登場したハイゼット・ジャンボ・エクステンドの後継といえるが、エクステンドが一見ワンボックス型かつ非常にスタイリッシュで凝った構造なのに対し、エクステンド2はより現実的な形となったモデルといえる。

というのもオリジナルのハイゼット・トラック・ジャンボからの変更点が、エクステンドに比べ非常に少ないからだ。具体的には、荷台部分の左右および後方のあおりを外し、スライド・レールと内側が布地となる二重構造のカーゴ部分を付け加えただけ。自然吸気エンジンやCVTなどパワートレインも変更はない。



モータースポーツでの利便性から生まれる

ダイハツのデザイン部に所属する芝垣登志男さんによれば、日本のレースやラリー・フィールドにおいて、ドライバーやスタッフが着替えたり休息ができるようなスペースがなかなかないことも、エクステンド2登場のきっかけになったそうだ。

実際に荷室にはスペアタイヤや機材、ジャッキ、折りたたみ式のチェアなどがしっかり詰め込まれていたが、それでもカーゴが後ろに伸び、リア・ハッチの周囲に張れるようになっているタープを垂らせば、日差しや風雨、ひとの目線を避けられる、居心地の良いレスト・スペースが現れる。



こちらも市販化を熱望

日本のモータースポーツ・フィールドはまだまだ体育会系のイメージが強く、まずは走ること、いわゆるフィジカルの面が優先で、メンタルの面、例えば周囲の環境などのサポートに関しては、長年手が回っていない印象があった。かといって欧州のような大型のトレーラーやキャンピングカーの運用は、道路事情もありなかなか難しい。だけどエクステンド2のような安価で格好良く、楽しいサポートカーがあれば、そんな空気が変わるかもしれない。

モータースポーツの裾野を広げようとしているダイハツだが、このエクステンド2は軽トラックにも知見が深い同社だからこそ、実現できたことでもある。車体サイズが全長3395mm、全幅1475mm、全高1900mmと元のハイゼット・トラック・ジャンボから変更になるため構造変更など必要かもしれないが、例えば“エクステンド2キット”として市販化を心より望みたい1台だ。

なおハイゼット・トラック・ジャンボには5段MT仕様もラインナップされている。そちらをベースにしたら、競技車両を追って移動するのも、さらに楽しくなるかもしれない。



文=上田純一郎(ENGINE編集部) 写真=宮門秀行、上田純一郎

(ENGINE WEBオリジナル)

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