2025.04.26

CARS

「こんなクルマが似合う大人になりたかった」と大井貴之(モータージャーナリスト)が思わず叫んだ輸入車とは?

大井貴之さんが乗ったのは、アウディSQ8スポーツバックeトロン、ルノー・アルカナ・エスプリ・アルピーヌ、ロールス・ロイス・スペクター、マクラーレン750Sスパイダー、マセラティ・グランカブリオ・トロフェオの5台

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マセラティ・グランカブリオ・トロフェオ「似合う大人になりたかった」

ひたすらスタイリッシュなクーペ、グランツーリスモのオープン・モデル。オープン・エアを4人乗りで楽しめるラグジュアリー・スポーツだ。

クローズド・ボディのグランツーリスモに対し、オープン用に補強された車体重量は+100kg。だが、MC20のために新開発された3リットル、V6ツインターボの“ネットゥーノ”エンジンはグランカブリオ用にディチューンされ550ps。

マセラティ・グランカブリオ・トロフェオ

電気モーターによるアシストなどは一切無いが、650Nm/3000rpmのトルクと8速ATによって力不足を感じるシーンは皆無。自然吸気のV8エンジンを搭載していた頃の刺激的なサウンドを懐かしむ声も聞こえてきそうだが、ターンパイクの上りで高負荷の加速フィールを味わえばそんな思いは一発で吹き飛ぶ。

なにより、ソフト・トップとなっても美しいフォルム。そして最新のテクノロジーを持ちながら完璧といえるインテリア・デザインは、古くからのマセラティ・ファンからも一つの文句も出ないだろう。マセラティが似合う大人になりたかったなぁ。

「コスパの先にある価値観」大井貴之から見た、いまのガイシャのここがスゴい!

日本で乗るなら間違いなく日本車の性能が勝っている。その意見は決して間違っているとは思わない。

ここ数年で日本国内の高速道路や一般路の制限速度が少しずつ上がってきているとは言え、ヨーロッパや北米に比べればまだまだ差がある。しかも日本の平均的な移動距離は断然短いし、移動中の平均速度も遅い。そういった環境に合わせて仕上げられた国産車は、日本で生活をする大多数のドライバーにとって高性能。コスパを考えれば間違いなく勝っていると思う。

しかし、たとえ短い移動であっても運転席に座っている、クルマと対話する時間を大切に思っていたり、駐車しているマイカーを愛でたりもするENGINE読者、そして筆者をはじめとする業界人の多くが持つ価値観でクルマの魅力を計ると、まだまだ日本のクルマは外車たちに追いつくことが出来ていないと感じる。

文=大井貴之

(ENGINE2025年4月号)

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